第2章 チームの持ち味とリーダーの思想の不思議な関係
 
●規律重視のトルシエ監督、クリエイティブなジーコ監督、対話重視の岡田監督


日本代表を応援したことがなくても、ニュースでとりあげらることが多いサッカーワールドカップ。日本代表が本当の意味において世界で活躍しだしたのは、1990年代からです。

初出場は1998年のフランスワールドカップ。私は大学を卒業し、ちょうど社会人1年目でした。当時の代表監督は岡田監督。加茂監督が更迭され、コーチからの繰上げで監督となるも本大会出場を決めた大会です。
2002年の日韓共催ワールドカップ。トルシエジャパンは開催国ということで、予選の成績に関わらず、本選出場が決まっていましたが、見事決勝トーナメントに進出。


2006年のドイツワールドカップは、名選手として日本でも有名だったジーコ監督が率いての戦いとなりました。
そして記憶にも新しい2010年の南アフリカワールドカップ。当初は名将オシムが監督に任命されたのですが、病気により途中で倒れるアクシデントがありました。そこで白羽の矢がたったのが、またしても岡田監督。バッシングもありましたが、本選直前にチームをまとまとめあげ、快進撃を続けました。


それぞれ、岡田監督から始まり、トルシエ監督、ジーコ監督、そしてまた岡田監督となったわけですが、日本代表のサッカーのスタイルは監督の考え方や哲学で大きく変わります。実はチームというものを読み解くときに、メンバーに対して、リーダーはどう接するか、そして何をテーマにしてチームを育成していくかということが、この日本代表のチームから読み取ることができるのです。

98年「指導」の岡田監督、02年「規律」のトルシエ監督、06年「創造性」のジーコ監督、そして10年「主体性」の岡田監督へと、まるである組織の成長を実感させるかのようなチーム育成の考え方がそこにはあったのです。