みなさんこんにちは
令和になって「Z世代」の性格についてよく耳にするようになりました
年齢的には10~20歳代、今なら30代に入った人たちも指します
Z世代の行動や性格について否定的な指摘が多いようですね
彼らに否定的な反応をするのはミドル・シニア世代に多いような気もします
昭和期から平成初期に管理職だった人からは、否定的を通り越して、「人間失格」のような烙印を押されたかもしれません
ではタイではどうでしょうか?
私見ですが
タイ人は日本のバブル期以前の昭和からも、今の日本のZ世代のような性格だったように感じます
昭和頃のバンコク
*タイのグローバル化によって華僑を中心としたバンコク周辺では日本や欧米の考え方の影響で、大多数を占める他の地域のタイ人とは異なり、日本のミドル・シニア世代の考え方に似ている)こともあります、誤解を恐れずに言えば、「バンコク生まれのバンコク育ち」の人たちは「タイ人ではない」、異次元のタイ人と一応形容しておきます
さて、日本のZ世代の特徴をタイ人目線で見てみましょう
1 怒られた経験がない
タイ人も怒ることはありますが、基本家庭でも職場でも学校でも
「怒る」という行為はタイでは暴力なのです
特に公的な場における「怒り・叱り」は場合によっては暴力とみなされ、怒る程度によっては犯罪になることもあります(泣きわめく子供を親が叱るのは別ですが…)
2 忍耐力や協調性に欠ける
忍耐力―これは自分自身の限界を超えることへの賛美かもしれませんが、「好きでもないことを無理矢理やり続けることから何が生まれるのか?」と逆に質問されますし、大人のタイ人なら忍耐力によってお金になるなら話は別だと言い返されるでしょう
好きなことならもはや「忍耐力」とは言えないでしょう…好きなことをコツコツやっているタイ人もいます…これを忍耐力と呼ぶなら日本人の忍耐力は「いやなことでもやらなければならないある種の我慢」タイプが多いといえそうですね
協調性に関して
タイでは「協調性」を強要しなくても「助け合う」という習慣があります
落ちないよう助け合う
協調性があるタイの人たち
楽しそうな通学風景ですね
危険だと過敏に反応するのは日本人?
嫌々他者に迎合して上手くやっていくという意味の協調性は馴染まないはずです
3 すぐ会社を辞める
いやな環境に長くいることはタイ人にとってサバーイ(楽な気分)ではないので、すぐやめることは当たり前です
「他に行くところはいっぱいある」というより、もともとタイは農業国です、大手企業を嫌でやめて、魚釣りや農業従事者になることはよくあることです
バンコクの人たちはこの切り替えに抵抗があるらしく、そのあたりが元来のタイ人と異なる点かもしれません(変なプライドか?)
4 甘やかされるので打たれ弱い
何度かこのブログで紹介しましたが、
タイ人は甘やかされて育ちます
タイ語の「甘やかす(ใจดีチャイディー)」は日本の辞書には「親切」と訳されています
「甘やかす」は愛情をたっぷりと子供に注ぐことです、これがやがて他者への「親切」を生む原動力になっていると感じます
そして「打たれ弱い」ことの何がいけないのでしょうか?
打たれ弱いは優しい人である証
タイに住んでいるとそのように感じます
これは昭和時代のタイ人も同じです(筆者は1980年前半にタイにいましたが、その時も今も同じです
子供は常に独りにさせない
5 「ありがとう、すみません」が言えない
これだけは1から4と若干異なりますが、タイ人も何度も何度も「ありがとう、すみません」は言いません。その場限り、1回だけの発言が大半です
わざわざ「ありがとう」と言わなくてもいい
そんな空気感があります
筆者の住む(日本の)町の子どもたちは、しょっちゅう「ありがとうございました」と言ってくれます、サッカーのような遊びをして筆者の自転車にボールをぶつけても「おじさん、ごめんなさい」と言ってくれます
危なっかしいタイの日常
「人は他人に迷惑をかける存在」
-これ、お釈迦様の教え
だとすれば「謝る」のは余程の場合
おそらく、子供時代と社会人になってからの世界観にはなんらかの壁があるのでしょう
タイの場合、どこからが社会人かよくわからないことは(バンコク以外)ならよく感じることです
お礼や謝罪が言えないのはメンタル面での病が原因の場合も考えられますが、社会人になって「ありがとう、すみません」が言えなくなる日本人Z世代は、もしかして非Z世代の影響があるのでは…と感じます
Z世代への偏見があるとすれば非Z世代の一部の心ない時代遅れのおじさんやマダムに原因があるのかもしれませんが、ここでは「時代の変化」ということにしましょう
まとめ
日本のZ世代の性格や行動様式-それはタイ人にとって昭和以前からごく普通にありました
現代タイのZ世代は大昔のタイ人と然程変わりません
同じだと言ってもいいと思います
日本のZ世代はまだまだ古い日本の価値観の中にいます
今の若者がタイ人の性格に似てきたとすれば、筆者としては微笑ましく想います
時代の変換-日本も優しい国になるといいですね
Z世代の人たちはそんな未来から来た最初の使者かもしれません
自由な国タイから来た使者?
おまけ
彼(or私)は大きく
お前は小さい…と訳せる
(実際はカオヤイ国立公園の
ムンマンレック町)
公的看板にもユーモアを感じます
タイ人には、どこか心の余裕があります
日本のZ世代が、その先駆けに
なるかもしれません,タイ人のように
ここまでにしましょう