今まで、劉さんに教えてるとき、
確かに、イケメンくんだとは思ってたけど、
それ以上、特に何とも思ってなかった。
言葉がたどたどしいのもあって、
何だか、小さい子と話してるような、そんな感覚だった。
でも、よく考えると、
劉さんって、風間くんや亮一くんと同い年なんだ。
じゃ、対象範囲内じゃん。(←え??)
「この後、どうしますか?」
ご飯だけ食べて、すぐバイバイってのも
どうかと思って、聞いてみた。
「近くに、おもしろい所があるんですけど、
行ってみますか?」
「って、何??」
「ゲームセンターとか、卓球とか、ビリヤードとか、
カラオケとか、1つの建物の中にあるんです」
なるほど。
ってことで、早速行ってみることにした。
まずは、会員証を作らなきゃいけない。
「免許証とか、
何か証明書になるもの見せてください」
店員が言う。
「劉さん、見ちゃダメだからね!d(`・ω・´;)」
乙女なもので、
年齢がバレるのは、ちょっと嫌だったりする。(*v.v)。 ウフッ
が、そう言われると、
見たくなるのが人間の心理。
「見せてください~~。^^」
「ダメだってばっ! (`ヘ´#)」
「小川さん、僕とそんなに歳、変わらないでしょ?」
変わるってばっ!!o(-""-;)
私が隠し続け、劉さんも諦め、
「じゃあ、もういいですよ~。(`ε´♯) ブ~」
拗ねた顔が、なんかカワイイ。(* ´艸`) プッ
てか、こんな感じで話すの初めて。
今まで、先生と生徒って立場で、(ボランティアだけど・・)
間に1枚壁があったっていうか、
友達みたいな会話はしたことがなかった。
「卓球しますか?」
「いいよ。私、上手ですよ。(^w^)」
「本当ですか??」
中国人相手に、卓球勝負とか無謀??(笑)
でも私、こう見えても、
球技は得意なんだよね~~。(^-^)v ブイッ
かなり五分五分のいい勝負。
「小川さん、上手ですね!
女の人でこんなに上手な人、初めてですよ~!」
褒められちった。(*^.^*)ゞ テレッ
てか、女なら、少し下手なフリでもして、
可愛らしさをアピールするべき!?
私、負けず嫌いなんで、
勝負ごとになると、真剣になっちゃうのよね。f(^ー^*; ハハッ
2人とも卓球に疲れてきて、
劉さんが私に聞いた。
「次、何します?」
「何でもいいよ」
「じゃあ、カラオケしませんか?」
「うん、いいよ。・・・上手じゃないけど・・」
「僕も上手じゃないですよ。
でも、歌うのは好きです。^^」
で、2人でカラオケ。
劉さんは、中国の歌を歌った。
日本語学校で教えてた学生が
歌ってた歌もいくつかあって、
「その歌、知ってる!!」
って言うと、嬉しそうに笑った。
私の歌を聴いて、
「声が綺麗ですね」
って、
も~~、照れるじゃんっ!!(〃∇〃) イヤン
音程は別としてね・・・。(--;
お酒も飲んでないのに、
2人ともやたらテンション高くなって、
かなりノリノリで歌ってた。
「小川さん、この歌知ってますか?」
テーブルを挟んで向かい合わせに座ってた劉さんが、
本を持って、私の隣へ来た。
「うん、知ってるよ」
テレサ・テンの歌だった。
「歌ってください。^^」
中国人の子はみんな、なぜか
テレサ・テンを歌ってって言うんだよね。
リクエストされたら、
歌わないわけにはいかない。(変な義務感?笑)
劉さんは、私が歌ってる間、
私の隣で口ずさみながら、聴いてた。
歌い終わると、はっと気付いたように、
元いた向かいのソファに戻った。
そして、劉さんが1曲歌い終わって、
私の番。
「”上を向いて歩こう”は分かる?」
劉さんも知ってそうな曲を、
ずっと選んでた私。
「う~ん、分からないです・・・」
その頃になると、
気分も最高潮に達してて(飲んでもないのに・・・)、
「こっち、こっち!!」
自分の隣を、パンパンって叩いて、
劉さんを呼んだ。
劉さんが私の隣に座って、
軽快に歌い始めると、
劉さんが肩を組んできた。
一瞬ビックリしたけど、
劉さんは笑顔で、だから私も笑顔で、
音楽に合わせて、
2人で肩を左右に揺らしながら、
これまたノリノリで歌った。
が、しかし、これが悪かった。
まさかの展開がやって来た。