レッツ☆ラグーン | エイリアンの書店侵略

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お正月に地上波で『君の名は。』が放送されていて、映画館に観に行きそびれたぼくは初めて観たんですが、なかなか良かった。超要約的には「きれいな映像と疾走感(のある音楽)が良かった」になるんですが、ストーリーはいい感じにファンタジーで、青春の一瞬の輝きとか切なさなんかが表現されていて、タイムリープものとしても伏線などよく練られいて面白かったです。
 
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さて、今回は同じくタイムリープもののコミック作品『レッツ☆ラグーン』(岡崎武士、ヤンマガKCスペシャル)を紹介したいと思います。エイリアン的に"いま最も新刊が待ち遠しいコミック作品"です。これ超面白い。
 

-内容紹介-

気がついたらそこは、無人島だった!
混乱していたのか、記憶は曖昧。どうやら山田は、高校の修学旅行の最中だったようだ。とりあえず脱出のための舟を作りはじめるが、そこに、同級生の女の子、衣舞瀬チカがあらわれ、2人っきりの無人島生活が、いやがうえにも始まった! 2人のあいだに暗黙のルールができはじめたころ、新たな漂流者が流れ着き‥!? 先読み不可能! 新感覚無人島サバイバルストーリー!!
 
本作の魅力を超要約的に語るなら、ヒロインがくそ可愛いということに尽きます(↑表紙のこの娘です)。それも並の可愛さではなく、外見よし/巨乳/性格よし(天然)という三拍子揃った最強ヒロインです。その天然っぷりも超ド級で、この豊満さでいて普通にブラジャーを着けていなかったり、普通にパンティーを干したりと、あざとくない分その絶妙な隙がエロいという。主人公が頭をケガしたときに包帯のようにブラジャーを巻いて手当てをしたときには、人目もはばからずニヤニヤしてしまいました。それがこの最上レベルの画力で描かれるんだから間違いないですよ(このブラウスの透け感!)。
 
…とまあ、ここまで書いていると主人公が美少女と2人きりで無人島に流れ着きドタバタサバイバル生活をしながらラブコメしていく作品かと思ってしまいますが、無人島生活9日目、同じ学校の教師が漂流してくることで物語は一気に展開します。10日目、主人公が島の浅瀬で食料を調達しようとしていると突然海に投げ出され溺れてしまい、そこに現れたレスキュー隊に救出される。
 
気が付くと主人公は病院にいました。話を聞くと、修学旅行中に生徒たちを乗せた船が事故に遭い、主人公は海に投げ出されてしまって助け出されたのだという。そこまでほんの15分のできごと。そしてなおも行方不明者が1名、それが衣舞瀬チカ。これって一体!?
 
あの無人島での10日間は夢だったのだろうか…そう思いかけたその時、荷物から(あの)ブラジャーが出てきて主人公はあれが現実だったと確信する。さらにチカの妹がしている時計をチカがしていたこと、初めて話すはずの柴田先生の見覚えのある服装、整理される時間軸、、
 
これってもしかして…タイムスリップしている~!?(君の名は風)
 
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いちど行って帰ってこられたということはきっとまた戻る手段があるはず。主人公はどこかの無人島に取り残されたチカを助けに行くことを決意するわけですが、数々の伏線アイテムが1つにつながったこの瞬間は見事としか言いようがない。そしてピースがハマった勢いそのままに主人公が(もういちど島に戻って)「助けに行く」となるまでの流れが最高に熱い。
 

その後決死の思いで島に戻った主人公がチカを見つめる場面。チカは食料調達から戻ったくらいにしか思っていないが、主人公はすべてを知ったうえでなおここにいる。アンタ男だぜ。

 
はたして主人公はチカを救うことができるのか。表紙だけで判断することなかれ。萌えやラブコメも楽しめる、本格SFの世界がここにあります。(講談社コミックプラスで試し読みができます)
 
惜しむらくは刊行ペースが激遅いこと : ★★★★☆