こんにちは〜🍕


前回に引き続き、悪徳ファームについてFair Work に相談した問題点の解説をしていきます。

今回は重要度低めなので、軽く読み流してくださいな。


相談した内容はこちらです。


最低賃金が支払われていない

労働時間を適切に記録していない

ペイスリップに虚偽の記載をしている

雇用開始時に臨時雇用説明書やフェアワークインフォメーションステートメントを労働者に提供していない

facebookに禁止されている求人広告を掲載している

休憩時間を十分に取れる環境ではない



今回は④から解説します。



雇用開始時に臨時雇用説明書やフェアワークインフォメーションステートメントを労働者に提供していない

雇用主は新規雇用の各従業員に「フェアワークに関する情報の説明書(FWIS)」を一部、就業前、もしくは就業後できるだけ早い時点で提供する義務があります。(Fair Work ホームページより引用 ページの翻訳機能使用)

https://www.fairwork.gov.au/tools-and-resources/language-help/japanese


私の場合は雇用契約書はなく、宿の契約書だけ到着日に記入しました。

Facebook の求人を会社の代わりに出していた紹介者に雇用契約書が出ないか確認しましたが、「貰っている人を見たことがない、出せないと思う」とのことでした。

Fair Workの書類ももちろん貰っていません。


オーストラリアは様々な国からの移民がいて、その人達の労働によって支えられている部分もあるので、オーストラリアの法律や制度などに疎くても情報に繋がれるようにこのような制度になっているのではないでしょうか。



facebookに禁止されている求人広告を掲載している

出来高払い労働者の求人広告

従業員が定期的な賃金率(たとえば、時給または週給の賃金率)を受け取る権利がある出来高払い労働者のポジションを宣伝する雇用者は、次のことを行う必要があります。

  • 適用される定期賃金率を指定するか、
  • 定期的な賃金率が適用されることを広告に記載します。
(Fair Work ホームページ Job ads より引用 ページの翻訳機能使用)

私が応募の際に見たFacebook の求人では次のような記載でした。以下引用。


給与: 歩合制
$2.4〜4.5$/kg or $6〜$9 /バケツ
(昨年度を参照、変動の可能性あり)


前回、②の解説の中で歩合制の場合でも労働時間×最低賃金の金額は保証されるべきであることは解説済みでしたね。
上の内容には、その保証される賃金率が書かれていません
その為、禁止されている求人広告に該当すると考えられます。

休憩時間を十分に取れる環境ではない

(Horticulture Award 2020 より引用)


Horticulture Award は園芸労使裁定で、ざっくり言うと野菜や果物を育てたり収穫する仕事などに適応される規律です。

上記の内容には、30分以上1時間以内の食事休憩がそれぞれの日に認められているとあります。


私のファームは全体で決められた休憩時間はなく、各自休憩を取ることになっていました。

しかし、ベリーのレートが低い為できる限り多く収穫しないと家賃や生活費を稼ぐことができないため(たとえば約8時間のうち15分以内など)休憩を十分に取れなかった。

また、休憩を長く取っていたり収穫量が少ない労働者に対しては農場の管理をしている人から収穫した量のカウントを取り消す等の脅しをされることがありました。




お疲れ様でした。
相談した内容の解説は以上で終了です。


まあ、Fair Work に相談するのにこんなに沢山問題を挙げる必要はなかったんですが、当時はこの搾取の状況にかなり怒っていたので、

挙げられる問題は全て挙げてやる。
お金がちゃんと払われないってだけのよくある職場問題だと片付けられてたまるか。
21世紀の先進国で、色々なことを乗り越えて海外から遥々やってきた若者たちをこんな風に奴隷扱いするのが許されてたまるか。

などと思い、Fair Workにより深刻に受け止めてもらえるように詳細に相談しました。

そのおかげか、Fair Workは真摯に取り組んで支援してくれたので感謝しています。かなり時間はかかりましたけどね。



次回は、Fair Workへの相談方法や手続きがどんな風に進んでいったかを書いていきますね🐟