社労士試験-参考書等 | ぴゆのブログ

社労士試験-参考書等

今日は海事代理士試験のことではありませんが、私が今年受験した「社会保険労務士」試験について、参考書や問題集、そして勉強方法などを書いてみました。



書くからにはできるだけ詳しく書こうと思っていましたので、かなり長くなってしまいましたが、それでも書き足りないかもしれません。


社労士試験合格を目指す方のご参考になればと思います。








A参考書・問題集について


1.基本書


「うかるぞ社労士」 秋保雅男著   週刊住宅新聞社刊


(長所)
社労士試験対策の基本書を一冊にまとめた先駆的な参考書です。
常時熟読するための基本書となります。
社労士試験は、ご承知のとおり科目の横断的な理解も必要なため、こうして一冊にまとめられていると使い勝手良く、便利です。
他にも同様な基本書が刊行されていますので、この手のタイプの物は実際に自分の目で見た読み易さと見やすさで選ばれてもいいかと思います。
私がこれを基本書として選んだのは、ある方のブログでこれを利用して合格したという記事を見つけたからという単純な理由です。



(短所)
一冊にまとめている(目次等合わせると約1000ページ)ということで、とても「重い」です。
また分厚いため持ち運びには不便です。

そういう人のためには、分冊タイプの参考書もいくつか出版されているので、それらを検討してみてはいかがでしょう。
ただ分冊となるとトータル的なページ数は結局は一冊物よりも多くなってしまうこともあります。


それから基本書であることから、過去問と一つ一つ照らしわせてみると、総てを網羅しているところまではいっていません。しかしこれはあえてあまりにも細かすぎる点等は意図的に外してあると思われます。
基本書といえども、相当なボリュームになります。受験勉強は欲張りすぎるのもどうかと思われますので、基本をマスターするということをまず第一に考えることが大切ではないでしょうか。







2.法令集


「社労士受験六法」 東京法令出版


法令集として持っておきたい一冊です。(ただし受験勉強に限定して言えば、無くても可だとは思いますが・・・。)
条文の総てが記載されているわけではなく、重要条文、過去問出題条文、今後出題されそうな条文をピックアップされてあることが特徴です。
また過去問も該当箇所に記載されていますから、条文から見た過去問の出題傾向がわかり便利です。
特に選択式問題では条文から出題されることも多いため、試験に出題されそうな条文を読んでおくということも大切な勉強方法だと思われますが、その際はこれを利用すると良いでしょう。
これも分厚い本ですので、携帯には不向きです。


こうした法令集を入手せず、WEBの法令検索サイトを利用し、コピーするという手もあります。(ただ法令によってはコピーだけでも相当な量になりますが・・・)


以下のサイトでは、試験に必要だと思われる法令が一覧としてまとめられています。


http://www.sharosisikaku.com/oyakudati/hourei.html







3.その他補助参考書等


①「社労士V真島の年金をやっつけろ」 真島伸一郎著  日本法令刊


社労士試験の受験勉強をしていて、多くの人が行き詰るのが「年金」と言われています。
その理解しやすい解説本として、以前から有名なのがこの本です。
私も年金の勉強に入る前には一通り読みました。
年金(特に制度や考え方について)の補助本として活用すると良いと思います。




②「うかるぞ社労士 横断編」 秋保雅男著   週刊住宅新聞社刊


上にも書きましたように社労士試験は科目を横断した理解が求められます。
この科目間の「横断的な理解力」を養うことが社労士試験合格の早道だと私は思います。
また横断して覚えていくのは効率的です。
そういうことで、社労士試験では科目横断の参考書も多く出版されています。
その中でもこれは一番コンパクトなもので、表に一覧としてまとめられていてわかりやすく便利なもので、私は受験勉強の最後の方はこれを主に活用していました。
ただ、横断本の中では、ページ数が薄い方ですから、これでは少し物足りないと思われるかもしれませんので、各社の横断本を比較検討されたら良いと思います。




③「算定基礎届・月額変更の手引き」 法研刊


この本は、人事部等の算定基礎届・月額変更の実務担当者向けに毎年無料で配布される、いわゆる「実務マニュアル」です。
算定基礎届・月額変更の事務手続きについて、初めて行う人にもわかりやすく図表・モデル計算入りで説明されています。
私は、この本を会社の人に譲ってもらって読んでみることで、健康保険料や厚生年金保険料の仕組みがよく理解できました。




④「労働保険年度更新申告書の書き方」 労働局刊


これも上記と同様で、労働保険料の申告時期が近づいてくると、労働局から送付されてくる「実務マニュアル」です。
申告書の実際の書き方を中心にしたマニュアルですが、保険料率や保険対象など簡単ではありますが要点がまとめられてあり、「労働保険徴収法」の勉強の際の参考になりました。




⑤厚生労働省のホームページより


一般常識対策として、厚生労働省のHPを利用していました。
厚生労働白書、労働経済白書等は、実際に書店で購入するまでもなく、WEBから概要を中心に目を通すようにしました。


http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/index.html




⑥労働判例集  WEBより


特に労働基準法関連については「判例」からの出題もかなり見られます。
主な最高裁判例のみでいいと思いますが、目を通しておくべきです。
以下のサイトなどでも事例を見ることができます。


http://www.ne.jp/asahi/morioka/masato/roudou.htm

http://labor.tank.jp/db_hanrei/index.php




⑦新聞記事等のスクラップ


特に年金関連については一般紙にも制度改正等についての記事が掲載されることがあります。

それらをスクラップしておき、後日年金事務所などのホームページなどで確認するという習慣を持てばいいと思います。

但し、その年の試験に関係するかどうかという点も把握しておきましょう。




⑧その他


勉強していて、どうも判りづらい箇所などが出てきた場合は、キーワードによるWEB検索が手っ取り早いです。
個人のHPやブログなどで判り易く書いてあるところを見つけましょう。
但し、記述が古かったり改正前の物がヒットすることもあるので、その点は要注意です。


例えば厚生年金の分割等、参考書ではページ数も限りがあるし、理解しがたい場合もあります。そういy場合は、年金事務所や健保組合などに直接聞いてみるという手もあります。


開業社労士の方に電話相談して聞いてみても、私の経験から社労士試験の受験生だと言えば、結構丁寧に教えてくださいました。

ただ、試験に出るような細かいことまで記憶されているということはないということも多いのですが。








4.問題集


①「社労士V 佐藤としみの条文順過去問題集」日本法令刊  4分冊


過去10年分の条文別問題集です。
私はできるだけ問題を多く解くことを勉強方法の根幹としています。
過去問で10年分掲載されているのは、他には見当たらなかったので、これを購入しました。
価格もまずまずお手頃だと思いますし、解説も丁寧です。


短所はB5サイズで、しかも10年分ですから結構かさばります。
混雑している電車の中などで読みたい場合などには少々無理がありました。(それでも強引に読んでいましたが・・・)


私は買いませんでしたが、コンパクトサイズ(A5)なものであれば、過去7年分の問題が掲載されているiDE社労士塾の「社会保険労務士試験 条文順/過去問題集」(5分冊)がいいと思います。
これは私が使っていた上記の問題集よりも前から刊行されているもので、問題解説等判り易く丁寧だということで受験者に好評だった問題集です。





②「一発合格社労士 選択式トレーニング問題集」大原出版刊 4分冊


社労士試験では、択一式試験よりも選択式問題の方に気を遣うという受験者が多いです。
選択式は過去問マスターだけでは合格圏内まで持っていくのは難しいので、できるだけ多くの問題をやってみることにより、問題に対する慣れと記憶の定着化を図ることが必要だと思います。

そう言った意味で、この問題集はとても良かったです。
問題を解くだけでなく、周辺の条文も確認すること、キーワードを覚えていくことも必要です。


お値段もお手頃ですし、コンパクトなA5サイズですから、持ち運びには便利です。
ただ、この問題集は受験者に人気があるからなのか、もしくは発行部数が少ないからなのか、結構早く売り切れてしまうようです。
私も買いそびれそうになった時、本屋さんを3軒回ってようやく見つけたということがありましたので、早目に取得されることをおすすめします。





③WEBサイト


社労士試験受験対策には、多くの有益なサイトが存在します。
私も、いくつか活用させていただきました。
あれこれ利用してしまうと混乱してしまうので、私が一番お世話になった以下のサイトをご紹介しておきます。


社会保険労務士試験合格問題集

http://www.syakaihoken.com/


過去問を中心に現在約4400問が掲載されています。

登録制(無料)ですが、自分の理解度、進捗度、順位などがグラフやランキングでわかりますので、とにかく競って上の位置になるよう頑張りました。
かなり利用させていただきましたが、
ゲーム感覚で取り組めることが成績が向上していくことにつながり易い点だったと思っています。




④予備校の答練

受験勉強の仕上げ近くには各予備校で実施されている模擬テストをいくつか受験されてみるといいかと思います。
予備校の試験問題は、本試験よりもやや難しく作ってあることが多いです。
本試験の準備と言いますか雰囲気に慣れるということで利用するという意味もあります。
私はこれらの試験で上位10%以内に入ることを目指しました。











B.勉強方法について


勉強期間:前年度の12月中旬~試験日(8月22日)まで (約8カ月と少し)
※上記は専ら社労士試験オンリーで勉強していた期間です。以前のブログで書きましたように、学生時代から特に労働法関係のテキスト等は入手して細々と勉強をしていたことがありますので若干の下地はありました。


勉強時間:平日は3時間程度、休日は5時間程度(平均時間)
※平日は会社通勤の往復、始業前、お昼休み、帰宅後の時間を利用しました。ただし、その日の用事や体調なども考慮してのことですので、30分もやらない日もありましたし、休みの日は8時間以上やったこともありました。




これから書く勉強方法は、私がとった方法です。
人により向き不向きがありますので、あくまでも参考程度にしていただければと思います。




1.問題集中心の勉強

海事代理士試験でもそうでしたが、私は問題集中心の勉強になります。
参考書を単に読み、そこに書いてることを覚えようとするよりも、問題を解きながら覚えることが効率的です。
基本書を科目単位でとりあえず読み終えたら、早速問題に移ります。
最終的には、×の問題の場合は、どこが間違っているのか、正しくは何か?をちゃんと答えられるようになるまで繰り返し行うことが大切です。
また、正しい選択肢の問題は、自分であえて不正解の問題に作り変えて覚えるという方法もとりました。

選択式問題は、過去問はむしろ流す程度にして、できるだけ新しい問題を多くこなすこと。
一方、択一式問題は、過去問マスターを中心に繰り返し勉強をすること。
これが基本でした。




2.前々日の復習

これは何かの本に書いてあったことですが、人の記憶は48時間後に薄れていくものだということです。
そのため、当日勉強したことは、翌々日に復習すると、今度は逆に記憶の定着につながりやすいとのことでした。
時折、人の記憶力を試す方法として「前々日の夕食の献立を思い出させる」というようなものがあるかと思います。

こういうことから2日前にやったことを復習するということに努めました。
復習ですので、短時間で済ませることができるはずです。




3.宅勉はさける


これも社労士試験に限ったことではありますせんが、休日等の場合で試験勉強する場合は、できるだけ自宅でやることは避けましょう。

誘惑が多く、つい怠けてしまいがちです。

喫茶店や図書館ということになると思いますが、これもひとつの場所でずっとというのも私的にはどうかと思われましたので、2時間毎程度で場所を変えるようにしていました。










終わりに


以上、一気に書いてみました。

私は約8ヶ月の間、社労士試験に集中して取り組んできました。

以前も書きましたように自分自身の最終的な目標資格と位置づけていたから、かなりやる気を持って頑張っていけたと自画自賛ではありますが、今はそう思っています。

さらに結果的にはラッキーなことも重なり、それらがうまく作用したからだと感じています。



これから受験される皆様も、どうか頑張ってくださいね。