離婚の気持ちが固まり、別居を決意した10年前の七夕。
普段、家族を積極的に誘う事のない旦那が、
かなり強引に私と子どもたちを山に連れ出した。

夕食後突然、「星を見に行こう」って。

そこそこ距離のある宮ヶ瀬ダムまで。
もともと天気が悪くて、やっぱり星は見えなかった。

その帰りの山道下り坂。

旦那は100キロ近い猛スピードを出した。

刺激しないように「100キロ近い、危ないよ」と言ったけれど、無言でスピードを出し続けた。

無理心中しようとしてたんだと思う。
このまま家族揃って事故れば、ずっと一緒…みたいな。
あの時、元旦那は完全に狂ってた。
殺されなくてよかった。

「自分が寂しくなければ(「家族」を確保出来てれば)、自分が無職だろうが、 妻が自分の一族から辛い目にあってようが、子どもを育てる環境が悪かろうが、オールOK」な人にとって、
「本当に妻子が出ていく現実」に対しての対策は、
「自分が寂しくならない為」の無理心中だった。