レックス・ムンディ  著者:荒俣宏

★★★8:傑作、もう一度読み返したくなる1冊

ジャンル:歴史、ミステリー、古代文明、

 

感j想:

以前から気になりながらも初めて読む作家であったが、期待に違わぬ、いや期待以上の作品であった。

 

あらすじとしては、或る緯度上に古代遺跡が並んでいるレイライン仮設を元に、それを追求することで次から次へと派生的に謎が深く大きく湧き上がってくるものである。

 

が、その深堀が半端なく、少なくともわたしの知識やインターネットで確認する程度では破綻しない論理的組み立てが行われており、知的好奇心を多いにくすぐってくれる。

 

特に、目的も用途も不明ながらに古代に作られた世界各国に点在する巨石遺跡やキリスト時代の背景、カタリ派などに興味のある人にとっては、それだけで楽しめる。

 

嬉しい問題としては、特にこの巨石遺跡他 事実関係が明らかにされていない謎を作家の思考と想像力で膨らまし おそらく時には盛って展開されているのであろうが、あまりに論理すぎるが故に どこまでが事実でどこからが作家の想像であるのかわからなくなってきて、その都度調べながら読む為に、遅々として読み進まないことぐらいか。

 

よく似た系統のとしては、古くはグラハム・ハンコック『神々の指紋』や、最近で言えばダン・ブラウンの『ダビンチコード』に列せられる分野にあるのであろうが、これら作品と比較しても全く遜色がなく、それ以上に展開の大きさや精緻さでいえば優っている秀作である。   了

 

★★★★★10:超傑作、もう神の域

★★★★9:最高傑作、間違いなくこれからも読み続ける珠玉の1冊

★★★8:傑作、もう一度読み返したくなる1冊

★★7:秀作、十分に楽しめる作品

★6:標準的佳作、とりあえす合格レベルの作品      

5:凡作、可もなく不可もなくで読んでも読まなくてもよいレベル

4:駄作、よほど暇であれば読んでもいいが・・・

3:失敗作、読む価値なし

2:酷作、この作家の本は二度と手にも取りたくないレベル

★1:ゴミ、即破棄してもいい