こんばんは。

ご訪問くださり、ありがとうございます。


今日は、つい最近タクシーの運転手さんから聞いたお話ですが、あまりに怖かったので、お知らせかたがた注意喚起のため記事にさせていただきました。


タクシーに乗っていたとき、


・主人が祇園祭の宵山の日に、職場から呼び出されて休日出勤し、エアコン入ってないところで仕事させられて熱中症になり、帰宅後ケイレン起こして救急搬送されたこと。

・それで腎機能が一気に下がり、間もなく透析になったこと。

・ことしの1月に夫婦で腎移植したおかげで、やっと透析から抜けられたこと。



などをお話ししたら、運転手さんが

「血液型が合ってよかったですなあ…」

と言ったあと、ご友人の話をしてくれたのですが、それは以下のようなものでした。

(運転手さんは見た目、年齢が65から70歳ぐらい?な感じのかたでした。)


運転手さんのお話

Aは、私の同級生でね。


こーんなに(手で体の2倍ぐらいの大きさを示す)太ってて、糖尿やったんですわ。

あんまり糖尿が悪くなったもんで、腎臓も悪くなりまして、透析になりました。


Aは腎臓移植したい、言うとったんですけど、独身やったんで、腎臓くれる人がいなくてねえ。


それで、東京女子医大、いう東京の病院の紹介や、とか言うて、中国へ移植手術受けに行きましてん。

(注:東京女子医大の紹介、というところはかーなーり怪しいです。詳しくは後で…)


終わって帰ってきて

「これでもう、ワシは透析せんでもええんやで!」

と喜んでたんですけど…

要は失敗やったんですわ。


1年せんうちに体調がえらい悪くなって、みるみるガリガリに痩せて、血圧もめちゃくちゃ下がりまして。

いま上が80,下が40しかないんや、と電話してきました。

京大病院に連絡してみたけど、満床やから、と入院断られた、と言うてました。

(注:これも多分、違う理由です。詳しくは後で…)


で、どこへだか知りませんけど、

「明日入院するんや。また電話するから、迎えに来てくれへんか」

というので、待ってたんですけど、次の日になっても電話かかってきませんねん。


おかしいな、そんなやつやないのに…と思うてたら、すぐあとから

「Aの姉ですが…」

という人から電話かかってきまして。


Aは、私に電話したあと、すぐに亡くなってたらしいんです。

姉さんは、Aのスマホみて、スマホの連絡先に片っ端から電話してますのや、と言うてました。


恐ろしいですなあ…


臓器売買のような海外移植は違法で危険です

日本国内で、親族または配偶者からの提供以外の方法で腎移植を受けるためには、登録をして、順番待ちが必要です。


移植提供登録されたドナーが亡くなるとすぐ、血液の適合するかたに順番にお呼びがかかるのですが、死亡から数時間以内に移植しないとダメなので、呼ばれてすぐに病院に行って手術できない方は、かりに血液がベストマッチであっても、サクッと順番を飛ばされます。


移植までには数年以上順番待ちです。


…という実態があるので、待ちきれず、東南アジアや中国でお金で腎臓を買って移植しようとするかたがそこそこいるらしいのですが、これは犯罪に当たる、違法な行為です。

発覚すると処罰されますし、なにより、


違法な海外移植をしても、アフターケアをしてくれるまともな日本国内の病院はありません。

(もとが違法行為ですから…)

 ↓

東大病院のホームページ



海外の手術はレベル的にも危ないところが多くて、そうするとAさんのような悲惨なことになってしまいがちです。


移植のあとは、免疫抑制剤の量の調整などについて、とてもきめこまやかなフォローが必要で、退院後も、最初の数カ月は毎週(最初は数日おきに)通院して検査と投薬の調整です。

体調不良が出ても、フォローアップで薬を調整してもらうとすぐよくなります。

ということは、移植=その後のフォローあってのもの、なわけです。

フォローアップ診療なしの移植だなんて、マジで自殺行為です。


そもそも、移植を受けたら、基本的に一生免疫抑制剤を飲み続けないといけないのですが、国内の病院で免疫抑制剤を出してもらうことができなければ、免疫抑制剤を飲むことができないため、早晩、移植腎が拒絶反応でダメになってしまいます。

病院の処方以外で免疫抑制剤を手に入れることは不可能ですし、免疫抑制剤はわずかな量の違いでかえって腎臓を痛めつける、微妙な薬なのです。

素人や、ブローカーのヤクザ組織がなんとかできるものではありません。


「おれ、金はあるから、海外で腎臓買ってくるわ」

というような違法なことをすると、帰国したあと誰も診てくれず、体調が悪化しても放置されることになる結果、Aさんのようにかえって寿命を縮めることになりかねませんので、ほんとうにくれぐれもご注意くださいね。


移植をお考えの方は、できるだけ早く、信頼できる病院の移植外来に行ってご相談されることをお勧めします。

死体腎移植は、運と、早いもの勝ち、なところがあります。迷っていると時間がもったいないです。


なお、術後の入院期間が長い病院は、それだけフォローが丁寧だ、ということですので、入院期間が長いことは一概に悪いことではありません。


移植希望の皆さまが、良い病院で上手な手術と適切なフォローを受けられますように。



なお、

主人の例にもありますように、


熱中症や脱水は透析への一本道です。

熱中症で腎臓が傷むともう治らないそうです。


猛暑日が続きますが、クーラーとタクシーをうまく活用して、どうか熱中症だけは回避してくださいね。


いつもコメントやイイネをありがとうございます。