こんばんは。


ご訪問くださり、ありがとうございます。

こちらのブログでは、腎不全や腹膜透析のかたに何らかのお役に立つと思われる情報を書くようにしております。


今日は腎不全のかた向けにとても配慮した絶品料理を出してくださり、透析のしやすい素敵なお部屋と、大浴場みたいな客室露天風呂のある愛媛県の温泉旅館の情報です。



現在、四国八十八箇所のお遍路を、区切り打ちのランダム打ちで回っております。

今年のGWは道後温泉で2泊して、今治・西条方面を回ることにしました。


道後温泉では、透析になる前は「ふなや」や「大和屋別荘」などに泊まっていました。どちらもお料理が素敵で、おもてなしも素晴らしいお宿です。

でも、主人が腹膜透析になり、お風呂が大浴場メインのふなやは使えなくなりました。


前回の愛媛県のお遍路のときは大和屋別荘に泊まりましたが、お部屋の露天風呂がいささか小さく、温泉マニアとしてはそこが残念でした。

(仲居さんの行き届きぶりは素晴らしかったし、お部屋も数寄屋の格調高い和室で、お料理も正統派懐石でした。)


そこで、今回は、リニューアルにより客室露天風呂を増設したという

道後舘さん

に泊まることにしました。


7階がリニューアルエリア「松風楼」とのことで、電話でご相談のうえ、お部屋の写真で素敵な感じだった709号室をお願いしてみました。


道後舘の公式サイトです 


【お風呂とお部屋について】


実際のお風呂はこんな感じでした。

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滝の湯、というだけあって、お湯が滔滔と流れ込んでいます。気持ちいいです!
ふたりが脚を伸ばして余裕で入れる大きさの浴槽です。

お湯の流れ込み具合を動画にとりました。
道後温泉本館と同じ源泉なんです、とのことで湯質がとてもよく、塩素は少量入っていたものの、主人は初日、透析でバタバタしていたため、湯上り後の保湿剤(アビーノ)を塗れずにいたのですが、それでも肌はかゆくなりませんでした!
私も乾燥してガサガサになりかけていた足首がなにもぬらないのにツルツルに✨

露天にも洗い場とシャワーがありますが、お部屋に内湯もありますので、出口部の洗浄などは内湯のシャワーでゆっくりできます。

お部屋は、庭の側がサンルームというかラウンジ風の板の間になっており、そこの壁沿いに長い化粧テーブルがあってコンセントもあり、そのすぐ横に革張りのソファがあるため、

ここで寝転んで排液しましょう

という環境なのが素晴らしいです。
鴨居に、以前記事にした鴨居フックを装着してS字フックを吊るしています。
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つなぐをおいているのが化粧テーブルの端です。


排液後の透析液バッグを捨てるため、大きめのゴミ箱をお借りできますか、とお願いしたら、すぐに開閉式蓋付きの大きなゴミ箱を持ってきてくださいました。

延長コードも3mのをお部屋に置いてくださり、事前にゆうパックした透析液もお部屋に安置されていて、とても親切です。

車を預けるとフロントガラスのお掃除もしておいてくださいます。


【お料理について

主人は腎不全以外にも、エビ・カニアレルギーがあるというややこしい客なのですが、その旨をお伝えして、


「透析患者で、塩分制限の他にたんぱく質の総量規制があるので、できるだけ薄味にして、刺身や焼魚などのたんぱく質食材は、種類はできたら減らさないで3枚のところは1枚にするなど、盛り付ける量を少なくしていただけると助かります。」


とお願いしたところ、料理長が感動的な腎不全患者向け料理をお作りくださいました。

初日のメニューです。


お造りは、すべて一切れずつにしたうえ、芸術的に盛り付けてありました😄

伊予牛とアワビも半量ずつの盛り付けです。

アワビも牛肉も、火の通し具合が絶妙で、えもいわれず柔らかくて美味しいです。

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締めの鯛飯も、うまみたっぷりの減塩だし汁に鯛ひときれを入れてごはんを一人用の釜で炊き上げ、その鯛飯に、昆布締めした鯛の細切りのお刺身少量と、ぶぶあられと、揉み海苔と山葵を自分で好きに載せて、ごく薄味のおだしをかけてお茶漬け風にどうぞ、という手の込んだ絶品でした。
(待ちきれずあっという間に食べてしまったので、写真がなくてすみません。)


2日目のメニューです。



お造りは、オコゼの七味炙り焼き、カワハギ薄造りなど、量は少なくしてくださって、さらに工夫が凝らされていました。


魚を酢で締めてカラスミをまぶし、アーモンドをすりつぶしたソースでいただくお料理も、アーモンドと柑橘の風味で減塩にされており、ごく少量ですが、なんともいえず美味しかったです。


減塩なのにこのおいしさはなに?!というお料理が続きました。

アーモンドやピーナッツをすりつぶしたもの、よもぎなどを上手にたれやソースとして使って、わずかな塩分でもうまみが出るようになさっています。

お造り用のお醤油も割り醤油にしたり、塩とミカンの粉を混ぜたりして、塩分を減らしてくださいました。


「ご病気の関係で使うとよくない食材はありますか」とお尋ねがあり、バナナ、スイカ、アボカド、さつまいもなどカリウムの多いものはまずいです、とお答えしたら、デザートにおいてもやばいものはすべて回避して調理してくださいました。


面倒な客の注文に神技でお応えくださって、本当に感謝感激です。


量も控えていただいたので、旅館でおいしいお料理を残す、という罪悪感も感じないですみました。


道後舘7階では、両端の701号室と709号室が同じような岩風呂で、透析に便利なソファも左右対称で同じ配置になっているのだそうです。


今回、飛行機の時間の関係で回りきれなかった札所をクリアするために9月にまた愛媛県に行く予定ですが、秋ならまだ7階の空きがあるようでした。


709号室の露天風呂の上には天蓋のように紅葉がかぶさっていましたので、紅葉のときに行くと最高かなと思います。


これまで、あちこちの温泉旅館で、食事について同じような要望のしかたをしてきたのですが、道後舘の料理長のように創意工夫を凝らして減塩にしつつおいしく作ってくださった宿はあまりなかったと思います。


寝具について】

エアウィーヴのマットレスと羽毛布団です。


できれば、敷布団のエアウィーヴは2枚重ねて敷いてもらうとちょうどいいかもしれません。


素敵な寝心地でした。




皆様が楽しくご旅行や参拝ができますように。

いつもイイネやコメントをありがとうございます。

これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。