今日、担当医ではない外科の先生に
紹介状を書いてもらうために病院に来ました。

昨日の今日ですし
※先週サクッと私に余命宣告してくれた若い医者に対する不満を、昨日散々ソーシャルワーカーのAさんに吐き出したので、それがどのように伝わっているか。

受付の器械で医師の指定をしていなかったので、名前を呼ばれるまでは、すこし緊張していました。

マイクからやけに明るい声で名前を呼ばれ、診察室に入ると、そこには今まで面識のなかった先生がいた。

私の前の主治医、S先生のあとに着任した医師なんだろうな。
S先生から、この病院には3人しか外科医がいないときいていたから、

一人はあの若い医者
もう一人は、抗がん剤以外の治療で癌は治らないと断言していた部長先生だろうし。

その先生はT山先生といいました。

S(前主治医)のところに行きたいんだって?(呼び捨て?なかよしさんなの?)

はい。
あと、先週、M(新主治医)先生から、

S(私)さんは余命半年ですよ、確実に死にますよ

と言われたので、正直もうここに通って、あの顔を見るのが苦痛です、なので
S先生のところへ行くためのものと、他の治療を受けるためのクリニックへの紹介状もいただきたいんです。

T先生、苦笑い。

そんなこと言われたの?
いや、僕にはS(私)さんの症状は、そんなふうには思えないけどな

コレなんだよね、こういう言葉が大事。


他の治療ってどんなの?

ハイパーサーミアっていって、温熱治療です

身体を温めるっていうやつ?

いえ、機械から癌の腫瘍に直接熱をあてるらしいんですけど

そうなの?
保険きくの?高いんじゃないの?

いえ、6回の施術で2万7千円だって訊きました。

ええー、そうなんだ、ああ、それならやってみるのもいいねえ

こういう会話を交わしているうちに、どんどんこの先生への親近感がわいてくる。

知らないことを知らないと言える医者のほうが、私には合っている。

医者ならなんでも知っているはず、っておもっている患者もいるかもしれないし
知ったかぶりして、あんなの効かないよ、という医者もまれにいるかもしれないけどね


わかりました、じゃあ紹介状を作っておくね
今日これからは無理だから、明日、総合受付に受け取りに来てくれる?

仕事はやっ!!!!

総合受付で紹介状のことを訊いたとき、2週間くらいかかるかも知れませんと言われたので、かなり驚いた。

でもさ、S(前主治医)のところに行くにしても、何かあったら、またこの病院にも来てくれていいんだからね。

T山先生、アナタ良い先生過ぎるわ。

先週は若い医者にセセラ嗤われながら余命告知され、私はこの人とここの病院に見捨てられたんだなって思ったのに。

ありがとうございます
そうなったら、T山先生を指名しても良いですか?

良いですよー(笑)

最後にはT先生と笑いながらお別れした。

1週間燻っていた気持ちがここで晴れた。

医者はやっぱりこうじゃなきゃいけないと思った。

まあ、私が単純なのかもしれないけどね。