最近の母

 

人の顔を見れば

 

どこかに出かけるの?

私は寂しいのに

 

と、訴えてくる

 

私はこれを言われるたび

 

 

仕事なので、そういわれても困ります、とか

休日くらい好きなところへ出かけさせてよ、とか

 

返すのですが

 

あまりにしつこいと

キレます。

 

 

誰かに構ってもらって、与えてもらうもので

寂しさを埋めることを常に求める母

 

 

ちゃんと定年まで仕事をして、

結構な収入も有って

 

自分がやりたいと思うことなら、

ほぼ出来る実力がある人だったのに・・・

 

 

自分で何か楽しいことを考え、実行することは

昔からほぼ皆無な

中途半端に残念な母。

 

だから定年後、父が外で女性と楽しく遊んでいると

自分を構ってくれる人が誰かに取られたらどうしようと、

不安で仕方がなかったようで

 

でもそれをはっきりとは言わずに、

父に毎晩ケンカを吹っかけていた母。

 

父はモテたくて、モテる自分が自慢で(バカでしたね)

社交ダンスなんぞもやってたから。

 

 

父が亡くなって数年経ち、

 

母に認知症の兆候が見えだしたとき、私は

 

大人のぬり絵や

私の好きな小説や漫画

雑誌などを母に勧めてみたけど

 

全て見向きもしなかった。

 

 

誰かに常に構ってもらわないと幸せを感じることが

できない、子供おばさんが私の母。

 

 

ちょっと考えてみた

 

母はもしかしたら、認知になる前、

 

寂しい、

 

プライドが邪魔をして

口に出せなかったのかもしれない。

 

 

今、子供返りをして

やっと素直に身内に甘えるようになったのかな

 

 

父が生きている頃に

ちゃんと伝えられれば良かったのに。

 

 

そうすれば、毎晩の夫婦ケンカも

少しは減っていたのかもしれないのにね。

 

父もそういう気持ちを酌めるほど

気が回る人じゃなかったから

いつも真向勝負だったもんね。

 

 

ただねー

 

今私にそれを求められても重いだけ。

私は母の伴侶じゃないから

変な粘着は気持ち悪いと思っちゃうときもある。

 

 

母にはこれからでもいいから

寂しさを埋められる何かを

探してほしいんだけど。

 

あそこまで頭がイってしまってからでは

もう無理なのでしょうか・・・