11/3、高円寺HIGH。


 


着いた直後、茨城震源でM5の地震があったようだが、全く感じられなかった…多分、あの会場にいた人はほぼ気がつかなかったのでは?と思うほど…。





さて、今回のイベントはSPIRITUAL BEAST主催の"Metal"の名の元に開かれた恐るべきラインナップのライヴ。「LOUD PARK」よりある意味では熱いものがあったと言っても過言ではない。1日目のラインナップも凄かったが、2日目も強烈だ。





まずトップ・バッターは若手のシンフォニックな要素のあるメロディック・デス・メタルの雄(女性がヴォーカルだが。)、SERENITY IN MURDER。(バンド名は間違いなくSLAYERの曲名からだろう。) ツイン・リードが特徴な部分は伝統的なへヴィ・メタルの様式美を踏襲しつつ、女性のデス・グロウルが絡む。若いファンにはかなり人気のあるバンドで、いきなりスタートから「人大杉!」という様相を呈していた。


最初の掴みとしてはまずまずだ。





SERENITY IN MURDER@高円寺HIGH 11/3


SET LIST:


1. The First Frisson Of The World


2. RequieM


3. Defenders Of The Faith


4. SE~Nocturnal Damned


5. The Tragedy


6. Defamiliarization


7. Infact Bellum


8. SE~In Hell Of Heaven





http://serenityinmurder.jp/





そして、荘厳なステージングからはうって変わって激烈なアグレッション丸出しのFASTKILL。 4人の体制になってから見る初のステージであるが、音圧的にそう変わっては聞こえなかった。もちろん、やはり5人での彼らの方が完全体だとは感じてしまうのだが。


"Sense Of Ignorance"辺りからはダイバー続出!FASTKILLコールが起こるぐらいの人気ぶりである。


続けざまに文字通りファストな殺人ナンバーを繰り出し、ラストの代表曲である"Kill For Pleasure"を叩きつけて去って行った。





FASTKILL@高円寺HIGH 11/3


SET LIST:


1. SE:Torture Inseption~Killfast


2. In Thrash We Trust


3. Sense Of Ignorance


4. Drenched In Blood


5. Kill And Possess


6. Annihilation Betrayer


7. Toxic Tormentor


8. S.D.T.D.


9. Nuclear Devastation


10.Bloodbath


11.Terminal Disease


12.Die In The Pentagram


13.Kill For Pleasure





http://fastkill.gooside.com/





そしてスウェーデンからのNWOTHMバンド、AIR RAID。


AIRRAIDと一語にすると、80年代の日本のあの伝説のスラッシュ・バンドを思い出してしまうが、こちらはまさにNWOBHMの香りがするバンド。


スラリと背が高いのはやはり北欧人という感じがする。


ここまで2組かなりの音圧のバンドを見てきただけに少々空間を埋める音が薄くは感じたものの、結構キャッチーなラインを持つ正統派である。


スピーディーな楽曲はあまりなかったが、なかなかに魅力的だった。





AIR RAID@高円寺HIGH 11/3


SET LIST:


1. When The Sky Turns Red


2. Riding Out


3. Annihilation


4. Raiders Of Hell


5. The Lost City


6. Dying Man


7. Call Of The Warlock


8. Midnight Burner


9. A Blade In The Dark


10.Night Of The Blade(TOKYO BLADEのカヴァー)





http://www.facebook.com/AirRaidOfficial





そして!日本が誇る王道へヴィ・メタル、SOLITUDE!!


今回は2曲目でかなりスピーディな新曲を披露したが、これはおそらくSOLITUDE史上、最も速い曲ではないだろうか?新作は一体どんな出来になるのか??"You Wish"や"Walk In Paradise"とは違う、スラッシュ・メタル的なテンポの楽曲はこれまでとは全く異質である。


7曲で終わりとは少々少ないと思ったが、実にSOLITUDEの曲は1曲毎がかなり長いのでこのようなイベントでは時間的にはそのぐらいになってしまうのも無理はないかもしれない。


ラストの次作のタイトル・トラックである"Reach For The Sky"のかなり凝ったリフ・ワークは本当に印象的。


杉内さんの着るSACRIFICEのTシャツと共に、来年のSOLITUDEがどうなるのか期待している…。





SOLITUDE@高円寺HIGH 11/3


SET LIST:


1. Falling Down


2. (New Song)Blow/Tentative


3. Virtual Image


4. You Wish


5. Walk In Paradise


6. Volcano Of Anger


7. (New Song)Reach For The Sky





http://ja-jp.facebook.com/solitudejapan





 


Piyokoのブログ


 


 


そして、変態スラッシュとしか言いようのないVEKTOR!


変拍子、リズム・チェンジ、異様なスケールと、ほとんどプログレのバンドとも言えそうなアヴァンギャルドな要素を持ったアメリカのバンド。


ドラマーのセッティングも独特で、最初に某氏から「タム無しだよ!」と言われていたので、「うん、昔そういうセッティングの人見たことあるよ。」と答えていたのだが、良く遠目でプレイを見ていると、スネアの左側にもう一つフロアを置いているっぽく、また右側にもハーフ・オープン用だろうと思われるハットが置いてある。これを縦横無尽に叩く姿は圧巻!タイトなプレイというのとはちょっと違う感じであったが、そのバトルするような感じのテンションは少々ジャジーなものも感じさせ、且つ、スピーディなパートではステージ・ダイヴする者がガンガン飛んで行く!


MEKONG DELTAとVOIVODと「RELEASE FROM AGONY」以降の複雑な時期のDESTRUCTIONによりプログレ/ジャズ的な要素が入ったようなとてつもないスラッシュ・メタルだった!


これはホントに凄い演奏だった!





VEKTOR@高円寺HIGH 11/3


SET LIST:


1. Destroying The Cosmos


2. Fast Paced Society


3. Black Future


4. Dying World


5. Tetrastructural Minds


6. Dark Nebula


7. Asteroid


8. Accelerating Universe





http://ja-jp.facebook.com/VektorOfficial





そしてトリはGIRLSCHOOL!


VEKTORの後ということもあって、インパクトはどうなのだろう?と思ったが、全くそれは杞憂に終わった。彼女たちのあまりにも生き生きとしたロックンロールはやはり完全に現役バンドのそれだ! 特にケリー・ジョンソンの意思を継いだジャッキー・チェンバースのプレイ、身のこなしは正にロックンロールのそれであり、完全にバンドはロックしている!デニス・デュフォートのツーバス・プレイは非常に安定していてタイトだし、ヘヴィ・メタルという側面からしてもストレートなアプローチだ。


バンドは"Demolition Boys"からスタートし、アルバム「HIT AND RUN」の曲をほとんどやったが、アナウンスされていた完全再現はせず、数曲は演奏しなかった。が、おそらくそんなことで不満を持ったオーディエンスはほぼいなかっただろう。ファーストでカヴァーしているGUNの"Race With The Devil"、それにアンコールで披露された「HIT AND RUN」でカヴァーしているZZ TOPの"Tush"を含め19曲を演奏し、オーディエンスからは本当に暖かい喝采を浴びた。





ジャッキーがマイク・スタンドごと抱えてオーディエンスに曲のサビを振るというパフォーマンスも含めて、とても暖かいステージに思えた。





最高のロックンロール・ナイトであった!





GIRLSCHOOL@高円寺HIGH 11/3


SET LIST:


1. SE~Demolition Boys


2. Tonight


3. Not For Sale


4. The Hunter


5. Hit And Run


6. I Spy


7. Never Say Never


8. Everything's The Same


9. Screaming Blue Murder


10.Future Flash


11.Kick It Down


12.Watch Your Step


13.Take It All Away


14.Yeah Right


15.Race With The Devil(GUNのカヴァー)


16.Emergency


-Encore-


1. Tush(ZZ TOPのカヴァー)


2. Nothing To Lose


3. C'mon Let's Go





http://www.girlschool.co.uk/





総合的に、MCで杉内さんが「ジャンルに関係なくみんなに楽しんでもらいたい。」と話していたように、かなりメタルの中でも多様なバンドが出演したが、とてもまとまりのあるイベントで企画力の勝利かと思った。


年に一度はやる、と杉内社長の宣言があったので、来年も期待出来るだろう。





Stay Metal!!





Keep On Rockin'!!





http://www.spiritual-beast.com/





 


Piyokoのブログ