伊藤計劃「虐殺器官」 伊坂幸太郎「オー!ファーザー」 | ぴよこのふくらはぎの日常

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おおざっぱでめんどくさがり主婦の日常です。
2017 10月。乳がん全摘、再建手術受けました。

この間、買ってきた本2冊。


虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)/伊藤計劃
¥756
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これは、帯に踊らされて買ってしまった。

私が好きな宮部みゆきさんと伊坂幸太郎さんが絶賛してたの。


で、読んでみたんだけど、私の好みではない汗

なかなか読み進められなくて、3日もかかった。


主人公は、未来の米軍の特殊部隊の大尉。

暗殺が任務。

先進各国が徹底的な管理体制の下、テロを一掃したが、後進国では、内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。

主人公は虐殺が起きる国に常に存在がささやかれる謎の男を追って、チェコに向かう。


未来の話なのよね。SFなんだから。

でもなんかね、小説世界の中の当たり前を理解するのに手間取っちゃってなんか話に入りこめなかった。

主人公は、軍人で任務のためなら子どもでも容赦なく殺害するのに、

なんやかんやと悩みすぎてナイーブでどうも好きになれない。

最後まで読みはしたけど、結末がさらにわけわからない。

こいつはいったい何がしたかったんだ??


なんで、帯ではみんな絶賛なんだろう?

私の感覚がSF 向きでないのか?



さて、2冊目

オー!ファーザー/伊坂 幸太郎
¥1,680
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伊坂幸太郎さんです。

これは、面白かった音譜

あっという間に読んじゃった。

主人公は高校生由紀夫。

彼の家庭環境は変わっていて、父親が4人いる。

4股かけていた母が由紀夫を宿したとき、4人の男たちが下した結論は、4人とも一緒に住むということ。

新婦1人新郎4人の結婚式を挙げ、家族になった。

そんな家庭環境ゆえか、妙に大人びた高校生由紀夫君がさまざまな厄介事に巻き込まれていく。


父親4人って、もうそれだけで非現実的なんだけど、それぞれの父親が個性的で魅力的。

ギャンブル大好きの鷹さん、雑学豊富で冷静な大学講師悟さん、元ホストで現バー店主女性にモテモテの葵さん、筋骨隆々の中学教師勲さん。

みんな由紀夫とその母の知代さんの事を愛していて、楽しそう。


この本に出てくる大人たちが、甘えた若者を甘やかしちゃいかんってことを、語る場面がたびたび出てくるんだけど、本筋とはあんまり関係ないんだけど、いいなって思う台詞がたくさんあった。



2冊の本を読んで思ったこと。

結局、主人公や、登場人物を愛せるかどうかだよね。


虐待器官のシェパード大尉は好きになれないけど、オー!ファーザーの由紀夫君とお父さんたちは好き。

そういうことだ。