眠くなくても、いつも夜の12時頃には消灯して布団に入ります。ここ最近は、日中も寝ていることが多くて夜に寝付けないことが多々あります。
昨日はなかなか眠れなかったので、らくらじというアプリで録音していたラジオを聴きました。
TOKYO FMで毎週日曜に放送している、南沢奈央さんの「本読もっか!」。
その回は昨年の8月14日の回でした。
とても好きな番組の一つで、元気なときは毎週楽しみに聴いていたものですが、夏からメニエールの症状で音を聴くのが辛くなり次第にラジオから離れてしまいました。
8月はちょうどそんなときでした。
南沢奈央さんの落ち着いた声に、本の知識の豊かさ!
そんなに読書が得意な私ではありませんが、奈央さんの話を聞いているとわくわくして自然と読みたくなるのです。
この回は暑い夏にピッタリの「ぞっとする本」というテーマでした。紹介されたのは、今村夏子さんの『あひる』。
ラジオを聴いていたら読みたくなって、Kindle版をポチッとしてしまいました。
読みたいときに本が読める。
便利な世の中になりましたね。
とても読みやすい文章なので、一気に読みました。
あひるは、3つの短編小説が入っています。
・あひる
・おばあちゃんの家
・森の兄妹
一羽のあひるを育てることになり、あひるをめあてに子どもたちが見にくるようになる。「私」の両親はとても喜び子どもたちをもてなすようになる。そして静かだった家庭がにぎやかになっていく。
一言でいうとそんな感じのお話なのですが、読み進めていくと違和感を覚える空気感みたいなのが出てきて、そういう意味ではゾクッとするのです。
あったことが淡々と書かれていて、細かい描写が少ないので伏線の回収はなく、そこも「何だったんだろう…」ともやもやするのです。
両親がとても気になる。
不可解なところを聞きたいけど聞けない、聞いたらまずい…という雰囲気があって、両親と「私」の関係も気になりました。
他の「おばあちゃんの家」と「森の兄妹」もとても気になる内容で、あっという間に読み終えました。
考えがまとまらない、なんとも不思議な読後感でした。
読書っておもしろいですね。
また何か読んでみたいです。