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豊田市美術館で今日まで開催されている東山魁夷の展示会に行ってきました。

唐招提寺御影堂障壁画展

御影堂の修理に際し、普段未公開の障壁画をここ豊田市美術館で公開するというもの。

行こうと思って前売り買ってたのですが、結局最終日になってしまいました。

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いやー、行ってよかった。もう少し早く行ってたら、もう一回行きたいところです。今日で終わりですけど。

美しい青で、襖16枚 圧巻の「濤声(とうせい)」。そこに大海原が広がっているような爽快感。他では見られない美しい青に感心です。

「桂林月宵(けいりんげっしょう)」はなんとも落ち着く月夜。

「揚州薫風(ようしゅうくんぷう)」は鑑真和尚坐像のあるお部屋全面を囲う襖26面の大作。ただの壁がずっと奥まで続く景色となり、柳の動きを感じ、描かれる景色の温度湿度を感じる。

「黄山暁雲(こうざんぎょううん)」は、高所にいて眼下に広がる雲海に吸い込まれる、胸がゾワゾワッとする感覚。

最後の「山雲(さんうん)」は御影堂では壁3面をコの字で囲う。そこに描かれる景色に本当にいるような清々しい空気を感じる。思わず、そこにあった解説(魁夷の言葉)を書き写してしまいました。
「主に使った絵の具は群青と緑青で、孔雀石の中の青い部分と緑の部分を粉末にしたものである。今度の場合粒子の細かいものを選び、渋味のある色にするために火にかけて適当に焼いて使用した。彩色は薄い調子をなんども塗り重ね、だんだんに濃くしてゆく。ことに雲烟と山の境は微妙であるから細心の注意と手際が絶対に必要である。いや、どの部分にもこまやかな神経が行き届かなければならない。細部は全体のためであり、全体は細部によって生きるからである。」

こうして書き上げられたものだから、二次元の絵が四次元に感じられるんですね。

 素晴らしい体験をしました。感謝。

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