ラインアートストーリー 第1章
- LineArt Story - Chapter1
「第4話」
~騒動の後~
「それでさぁ~、教室が
大変な事になっちゃってぇ」
ピクセルの自宅で
ちびぴくと一緒に
学校から帰ってきたアプレットが
ハイテンションな口調で話す。
ピクセルが差し出したジュースを
ちびぴくとアプレットが
ストローで飲み始め、更に話を続ける。
「ちびぴくは、元いた学校で
力いっぱい魔法を撃っちゃダメって
言われてたんだって~。
なのに、先生が力いっぱい
フォイエの魔法を撃ちなさいって言うから
その通りにしたんだよぉ、ね?ちびぴくぅ」
アプレットが言うと
ちびぴくが俯いて申し訳なさそうに
こくんと頷いた。
そうだった。
初めて、森でちびぴくと会った時に
並外れた魔力がある事が
既に分かっていたのだから
もっと深く注意しておくべきだったと
ピクセルは激しく反省した。
「それで、他の生徒や
先生は大丈夫だった?」
ピクセルが聞くと。
「うん、なんかね~
教室の魔力のおかげで
みんな大丈夫だったって
先生たちが言ってたよぉ~」
と、アプレットが答える。
それを聞いて
ピクセルに思い当たる節と
デジャヴを感じた。
それは、ピクセルが幼少の頃
つまり、自身がちびぴくだった頃
今回のように
魔法の練習をする授業があり
そこで、全力で魔法を撃ってしまい
教室に穴を空けてしまった事があった。
そのせいで
教室を保護する魔力を
強める事になったと
後に、パッカードから聞いたのである。
教室に張ってある魔力は
教室の保護以外に
そこにいる生徒たちに対しても
その機能が働くようになっている。
今回、そのおかげで
みんなが無事だったのは
とても良かったのだが
自分がかつて
やってしまった失敗が
後に生きてきたのかと思うと
なんだか不思議で
またその反面、申し訳なさも
入り混じった奇妙な気持ちに
なってしまった。
また、アプレットから
続きの話を聞くと
担任の先生は、校長先生達と
他の生徒たちの保護者に対して
謝罪に回っており
先ほど、ここにも
訪問されてこられた。
担任の先生は
自分の不備によるものだと
泣いておられたが
何事も無く良かったと
お伝えした。
「ピクおねえしゃん、あぷしゃん、
みんな、ごめんなしゃい・・・」
ちびぴくが
大粒の涙をポロポロと零して
泣き始める。
「ちびぴくぅ~、泣かないでよぉ。
だったらぁ、あぷりんも泣いちゃうよぉ・・・
うわぁ~~ん!」
と、アプレットも一緒に泣き始めた。
「とにかく、みんなが
無事で良かったわ。
ちびぴくは、これからは
力いっぱい魔法を撃たないように
気をつけてね」
ちびぴくが、嗚咽をあげながら
こくんと頷く。
「あぷりん、ちびぴくと
これからも仲良くしてあげてね」
ピクセルが、ちびぴくと
アプレットの頭を両手で撫でながら
優しく言う。
「もちろんだよぉ、ちびぴくが
こんなに魔法が出来るなんて
ビックリしたけどぉ
あたしも負けないように
頑張るからね~!」
さっきまで泣いていたアプレットが
あっという間に泣き止み
意気込みながら
ちびぴくにハグをしていた。
「この2人はとても良い親友に
なれそうね」
微笑ましい気持ちで
心が和む思いのピクセルだった。
~ラインアートストーリー 第5話に続く~