自分で書いてみた短編小説です
ぜひ読んでくださいねウインク
——————————————————————
琴ちゃんと初めて出会ったのは、小学3年生の頃だったと思う。
「変わった子だな。」と思った。だって、本読みながらなんかブツブツ呟いてるし、すぐ怒るし。
普通の子じゃないってことは、幼かった私でも分かった。
みんなもその子を避けていたから、私もその子には特に話しかけなかった。無視したりとかイジワルしたりとか、そんなことはしていない。
ただ、彼女になんの感情も抱いてなかったって言うだけ。


ある日、体育の授業で縄跳びをやることになった。
ふと、彼女の方を見る。
やっぱり、1人だ。
みんな2人ずつペアをつくって跳び始めている。
「じゃあ田尻さんと星木さん一緒にやってね。」担任の鈴木先生が私と彼女に言った。
別に、嫌じゃなかった。嫌なんて1ミリも思わなかった。私は。
でも彼女は、あまりやりたくなさそうにもじもじしていた。
人と話すのとか、苦手なのかな。
私のこと、嫌いなのかな。
私の心に、色んな言葉が浮かんでは消えていく。
私だって、そんな積極的なタイプじゃないし、話しかけるのにもすごく勇気がいった。
でも、別に嫌じゃないしー。
「縄跳び、得意?」
なるべく軽く聞いたつもりだったけど、緊張していたから少し声が震えてしまった。
彼女は、そう聞かれてちょっと嬉しそうだった。
「前跳び100回はできたことあるよ。」とちょっと自慢げに、彼女は言った。
やっぱり、変わってるな。普通クラスメートにこんな自慢、しないもの。
でも私は、言葉を続けた。
「じゃあ、どっちがたくさん跳べるか、勝負しよ!」
「いいねいいね!!」
「じゃあ、よーいー、ドン!!!」
ピュンピュンピュンピュンピュンピュンッ
縄の音が響く。
結局勝負は、私の勝ち。
彼女はすごく悔しそうだったけど、でも、嬉しそうだった。こんなに嬉しそうな彼女、初めて見た。
午後2時、陽の光を浴びてハァハァと大きく息をしてニッコリ笑っている彼女を見ているうちに、なんだか、私まで嬉しくなってきた。
私の顔から、ふふっと笑みがこぼれた。
「よーし!じゃあ今度は後ろ跳びしよ!」




                                                                  つづく