意外だった


苦手に思っていた人が

好きと言ってくれたから。


そっか、苦手意識持ったら勿体ないな

好きと言ってくれることは素直に嬉しい



『私、山田さん(仮名)のこと好きです』

同じ劇団の女のコ3人からそう言われたら

『あ、そうなんだ…
私ちゃんと、好かれてるんだ』って

びっくりする。



だって、私自身なにもしてないのに

好かれる要素なんてあったのかな?って

思うんだけど

そう言われたら嬉しく思えた。



『山田さんて、劇団の女のコからも
男性からも好かれてて、
たぶん山田さんのこと嫌いな人なんて
まず居ないと思うので、すごいなって思います』

と、劇団イチ、かわいくて

好感度のある子から言われたりして、

素直に嬉しい。

あまり心を開かずにいる子からも

なぜかラインが頻繁に来て

頼って?くれてるのも、嬉しかったりもする。


他の男の団員からも

『山田さんが一番話しやすいから
からかいのネタとして甘えてしまってます』

と言われるから、あぁ…そっか。

舐められてる訳ではないのか。と

安堵したのだった。


私は自分自身の認識では

ネガティブでセンシティブで
長女気質な甘えベタで
弱い人間だと思ってる


でも、他人からの認識だと
ポジティブで明るくて
一生懸命で
末っ子タイプな甘え上手と言われる…


なんなんだろうな、この認識の違い…


よく気心知れた人間からは

『よくそんな間違った認識を
人の意見も聞かず思い込めるな』と言われる


が、元々こういう人間なんだよ。


ポジティブになんて本当に見えてるの?
ってくらい、
自分の中ではこの上ないハテナ状態。



自分ってものがつかめない。


だから演劇をやることでしか
保てない。



他の誰かにならなきゃ
自分以外の者にならなきゃ


なんだか生きてる気がしない。





つまるところ、

自分のことが大嫌いで、自信がない。



いつも、自分のことが嫌いだった。



大顰蹙を買うが、
私は日本人の顔が嫌いだった。


アジア系の顔が嫌いだったんだ。


欧米のような、顔に憧れてた


ハリウッドスターが好きでたまらなかった


日本人コンプレックスが誰より強い人間だった



もちろん、逆差別的な発言になるから
表立って言うこともできなかった


日本から出てけとか言われてもね

いや、じゃあ移住費出してくれるんですか?
って不毛な争い招きそうだし。



深層心理で、幼いときからそうだから

大人になってもそれは治らなかった



逃げ場というか、
心の拠り所は

何かを演じるということだけだった


それは私生活でもそうだった


父親との確執も

元旦那からのモラハラも

義母からの嫌がらせも

元彼からのDVも

全て、演じなければ生きてこれなかった


だから嘘も平気でついた

詐欺師になれるんじゃないかと思う程に



詐欺師と役者は紙一重なとこがある。
犯罪者と警官が紙一重なように。
これは私の持論だから共感は求めない。


けれど、私が生き抜くために
必要悪な嘘も虚偽偽りも、

役者という非現実的な夢も


私の人生には、必要だった。



今でも思う



生まれてきたことは
何かの手違いだったのかな?


どうして、自分として生きることを
こんなにも恥じて、
そして駄目なことにしか思えないのかな


もう若くないんだけど。


アダルトチルドレンだから仕方ない。
きっと、死ぬまで、私は私を認められない。


それでも、それもまたいいだろう。


ある種の役者理論として。


どんなに幸せになったとしても、

私は私が掴めない。