興味深かったのは、カタールではどのタイヤメーカーのユーザーも、多くのライダーが口をそろえて、予選のタイムアタック時、予選用のタイヤより、決勝用のタイヤのほうがマッチングしていたといっていたことだ。ちなみに、当然だが、予選用と決勝用とでは、タイヤは全然ちがう。コンパウンドが違うだけでなく、構造も違っていたりする。同じタイヤに見えても、全く別物なのだ。また、MotoGPクラスとなると、タイヤの種類もハンパじゃない。コンパウンドだけでなく、大きさも違うのもある。マシンに合わせてタイヤのサイズを決めたりするのだ。
予選用のタイヤより、決勝タイヤの方がいいという結果これは珍しい現象でもあり、ライダー自身、その理由がつかめないでいたのが実情のようである。それにフロントタイヤのグリップ不足を訴えていた選手も多い。これはコーナリング中のグリップ不足というより、コーナーに侵入する際のグリップ不足に悩まされていたようで、コーナーへ進入する際のライン取りを変えたりいろいろとしてみたらしいが、うまく行かなかったらしい。
前回、気温と路面温度について話をしたが、同じ34度でも、カタールとマレーシアでは路面温度は相当違っていたと推測する。湿度が違うからだ。同じ外気温でも、湿度が低い方が路面温度が高くなる。冷えやすい反面、温まりやすいともいえるのだ。また、このカタールは砂漠のど真ん中にあるため、砂が入り込み、かなり滑りやすいらしい。路面温度が高く、すべりやすいという状況はタイヤにとって最悪だ。恐らく、決勝では路面温度は50度にも達していたと想像出来る。
もてぎやマレーシアではアドバンテージを見せていたブリジストンであったが、このカタールの路面温度は想定外であったろうし、テストもできなかったのであろう。路面温度が10度前後、タイヤ開発時想定より高かったのではなかろうか。これは、もちろん、ブリジストンだけでなく、ミシュランにも言えることだ。ちなみに、タイヤは基本的には高温になるほど性能が落ちる。路面温度が50度というのは、どんなタイヤでも性能を発揮するのは難しいであろう。
今回のタイヤ選びの難しさは、リヤタイヤとフロントタイヤのマッチングの問題であったといえる。どちらかにあわせると、チャタリングが出たり、ホンッピングが出たり、または、グリップが十分でなかったりしていたのが現状であろう。
ただ、タイヤというのは、タイヤ単体だけの性能だけでは語れない。コースやマシンとの相性もの問題もある。タイヤの生み出す「安定性」というのも意外に難しい。タイヤ作りはそんなに甘くはないのだ。ミシュランの開発もすさまじい。そんなに簡単にはその牙城を崩せはしないだろう。このことについては、また別な機会に書いてみたい。
レースは十分楽しめるものだった。125ccと250ccは最初から最後まで混戦でハラハラドキドキの展開であったし、250ccでは青山選手が優勝し、日の丸が掲げられた。君が代を聞きながら、日本人として誇らしく思ったのは私だけではなかったであろう。MotoGPは波乱含みの展開で、ロッシ選手がタイトルに王手をかけていたが、他の選手と接触して転倒。天才といわれる走りをもっと直接見たかっただけに、残念であった。しかし、あのクラッシュはないよなって感じではあったけど。レースは玉田選手が3位に入り、それなりに盛り上がったが、彼もケガが完治しないでのこの結果は凄いと思う。天気も良かったし、十分楽しめたMotoGPであったかな。
予選用のタイヤより、決勝タイヤの方がいいという結果これは珍しい現象でもあり、ライダー自身、その理由がつかめないでいたのが実情のようである。それにフロントタイヤのグリップ不足を訴えていた選手も多い。これはコーナリング中のグリップ不足というより、コーナーに侵入する際のグリップ不足に悩まされていたようで、コーナーへ進入する際のライン取りを変えたりいろいろとしてみたらしいが、うまく行かなかったらしい。
前回、気温と路面温度について話をしたが、同じ34度でも、カタールとマレーシアでは路面温度は相当違っていたと推測する。湿度が違うからだ。同じ外気温でも、湿度が低い方が路面温度が高くなる。冷えやすい反面、温まりやすいともいえるのだ。また、このカタールは砂漠のど真ん中にあるため、砂が入り込み、かなり滑りやすいらしい。路面温度が高く、すべりやすいという状況はタイヤにとって最悪だ。恐らく、決勝では路面温度は50度にも達していたと想像出来る。
もてぎやマレーシアではアドバンテージを見せていたブリジストンであったが、このカタールの路面温度は想定外であったろうし、テストもできなかったのであろう。路面温度が10度前後、タイヤ開発時想定より高かったのではなかろうか。これは、もちろん、ブリジストンだけでなく、ミシュランにも言えることだ。ちなみに、タイヤは基本的には高温になるほど性能が落ちる。路面温度が50度というのは、どんなタイヤでも性能を発揮するのは難しいであろう。
今回のタイヤ選びの難しさは、リヤタイヤとフロントタイヤのマッチングの問題であったといえる。どちらかにあわせると、チャタリングが出たり、ホンッピングが出たり、または、グリップが十分でなかったりしていたのが現状であろう。
ただ、タイヤというのは、タイヤ単体だけの性能だけでは語れない。コースやマシンとの相性もの問題もある。タイヤの生み出す「安定性」というのも意外に難しい。タイヤ作りはそんなに甘くはないのだ。ミシュランの開発もすさまじい。そんなに簡単にはその牙城を崩せはしないだろう。このことについては、また別な機会に書いてみたい。
レースは十分楽しめるものだった。125ccと250ccは最初から最後まで混戦でハラハラドキドキの展開であったし、250ccでは青山選手が優勝し、日の丸が掲げられた。君が代を聞きながら、日本人として誇らしく思ったのは私だけではなかったであろう。MotoGPは波乱含みの展開で、ロッシ選手がタイトルに王手をかけていたが、他の選手と接触して転倒。天才といわれる走りをもっと直接見たかっただけに、残念であった。しかし、あのクラッシュはないよなって感じではあったけど。レースは玉田選手が3位に入り、それなりに盛り上がったが、彼もケガが完治しないでのこの結果は凄いと思う。天気も良かったし、十分楽しめたMotoGPであったかな。