『コラテラル』映画感想 ※ネタバレあり
監督 マイケル・マン
脚本 スチュアート・ビーティー
出演 ジェイミー・フォックス
トム・クルーズ
ジェイダ・ピンケット・スミス
マーク・ラファロ
あらすじ(Wikipediaより抜粋)
アメリカ・ロサンゼルス。平凡で真面目なタクシードライバーのマックスは、ある夜、最初の客アニーと目的地に着くまでの時間に賭けをする。賭けはマックスの勝ちに終わり、彼は検事局に勤めるアニーから「何か困った時に」と連絡先を貰う。次にマックスは、ヴィンセントと名乗るビジネスマン風の客を拾う。目的地に着くと、ヴィンセントはマックスの生真面目さを買い、彼にタクシーの貸切りを持ちかける。マックスは「貸切りは規定違反になる」と断るが、ヴィンセントの強引さと600ドルの誘惑に負け、引き受けてしまう。
ジェイミー・フォックス演じるマックスの表情と瞳が印象的。なにげに出演者が豪華なのに驚く。
珍しく悪役を演じるトム・クルーズ。澄んだ眼差しはいつものトムだけどヴィンセントの純粋なまでの暴力と冷酷さがロサンゼルスの夜の街灯りに照らされるその瞳に反映しているかのように見える。
殺し屋にしては不気味なほどにキレイすぎる目をしている
珍しく悪役を演じるトム・クルーズ
ちょっと気になったのでコラテラル(collateral)の意味を調べてみたところいくつか出てきた意味の中でこの映画を現すような意味が2つほどあった。
”(不運な)巻き添え”と”担保”
巻き添えってのは偶然事件に巻き込まれていくタクシー運転手のマックスそのもの。
そして担保は「夢までのつなぎの仕事だ」と言いながら12年もタクシー運転手をしているマックスの夢を夢のままくすぶらせてしまっている生き方を現わしているのかな、と。
「いやぁこの間ヘンなお客さんを乗っけちゃいましてね~」の最上級とも言える殺し屋の仕事巡りの運転手になってしまったマックス
ものすごい荒療治だけどヴィンセントのおかげでなにかと言い訳をして逃げていたマックスは自分の殻をぶちやぶることができた。ヴィンセントの無神経ながらストレートな言葉はちょっと自分にも刺さるところがあったな。
ぶちギレて反抗しまくるマックス、おとなしいヤツほどキレたらヤバイ。
普通に撃ち合いをしたら到底勝ち目なんかないはずの銃を使い慣れてないマックスがヴィンセントとの撃ち合いに勝てたのが、胸に2発頭に1発を撃つヴィンセントの殺し屋のクセでちょうど閉まった電車の扉に阻まれてたんじゃないかというのも興味深い。
序盤でのチンピラを撃ち殺すシーン、倒れかかってる相手にも確実に胸に2発頭に1発撃ち込んでいる
自らが語っていた「地下鉄で男が死んでいても6時間誰も気づかなった」という話のまんま静かに死んでいくヴィンセント
もう一度貼るけどもポスターのこれ立ち位置逆じゃない?
物語の主人公としてはマックスが真ん中でしょうよ?
トムはセンター譲れないってかぃ?…せめて横に並ぼうよ?