安倍総理の中東訪問そのものについては、意義あるものだと考えています。そして、人質を取り、身代金を要求する卑劣な行為に対しては、決して屈することなく、日本の人道支援の趣旨を堂々と述べ、その姿勢を貫くべきだと考えます。
ここまで述べたことを前提とした上で、今回の事件をもう少し掘り下げてみます。私は安倍総理の中東支援の発表はやや唐突で、金額も一度としては多額すぎ、雑な印象を受けました。結果として、彼らに「すきを与えてしまった」のではないか。もちろん、結果論に過ぎませんが、時期とタイミングが悪く、人道支援が誤解に結び付いてしまったのは残念でなりません。
さて、ここからの解決策ですが、人質のビデオが公開された後ですから、水面下の交渉と言っても相当に難しいでしょう。イスラム過激派の初期段階と異なり、宗教指導者や部族リーダーの影響もほとんど通じなくなっています。それでも、いちるの望みがあるとすれば、そのいずれかで特に良識派宗教指導者の仲介者にかけるしかなさそうです。
一日も早い解決を祈ります。