来年は「熟慮の政治」が求められる一年になってほしいと思います。民主党政権も「ある種の軽さ」は否めませんでしたが、今の安倍政権も「軽さ」においては、似たり寄ったりです。
 靖国参拝に関してだけ言えば、米国オバマ政権は、安倍政権に「当面は経済重視」で足並みを揃え、外向的には「中韓と上手く付き合ってほしい」と、何度もシグナルを送って来ていたはずです。あれ程丁寧なシグナルを見落とす訳がありません。
こう言うと必ず、「米国の思い通りに政治を行っている訳ではない」とか、「靖国は国内問題だ」とか批判が返ってくる。タイミング、時間軸を含め、『本当にそれで良かったのですか?』と私は問いたいです。
来年は日米欧にとって景気回復の正念場を迎えます。デフレに戻るという危険性よりはスタグフレーションの方が怖い。日本はただでさえ四月に消費税の引き上げを控えているのです。熟慮の政治を行っていれば、今、靖国参拝という選択肢はなかったはずです。
長期政権と見られていた安倍政権ですが、意外に長くなく、せいぜい二年くらいかも知れない…、そんな気もする年の瀬です。