特定秘密保護法案が深夜の参議院本会議で自民党、公明党与党の賛成多数で成立しました。
いくつか感じたことがあります。今回、この法案で公明党がほとんどまったく、ブレーキ役を果たせませんでした。公明党の支持母体である創価学会は歴史的にも宗教弾圧の時代を経験しているはずです。この今の時代に再び言論の自由や国民の知る権利が脅かされる恐れのある「政治権力の膨張」を安易に許してしまって本当に良いのでしょうか。それとも『いつも公明党は権力の側に付いているから大丈夫』とでも考えているのでしょうか。最近の公明党は、国民に期待された連立の役割を果していません。『自公選挙互助会のぬるま湯に浸かり、すっかり与党化』してしまいました。今の公明党には失望するばかりです。
もう一つは衆参ねじれ現象についてです。先の衆院選、参院選の結果、「ねじれ解消」がなされ衆参ともに自公連立与党が多数を占めています。安倍政権のように比較的国民の人気が高い政権が『右傾化タカ派路線』を走り始めると、(連立のブレーキが働かない現状では)衆参のねじれがないと歯止めが利きません。『(事実上の)一党独裁』による暴走を止められないのです。その意味で言えば、近代政治において、政治権力に「謙虚な政権運営」を促す「衆参のねじれ」は、ある意味、国民の智恵であるのかも知れません。いずれにせよ、前回の衆参議院選挙で(私を含めて)国民が自民党を勝たせ過ぎてしまったのです。