私は筆が遅いのです。ちなみに読むのも遅いです。これは日本語でも英語でも同じで学生時代は随分と苦労しました。
JFケネディ大統領は一日に10冊ずつ本を読んだと聞いたので、スピードリーディングの練習も結構やりました。確か大学の英語(米国では国語)の授業では、スキミングという「飛ばし読み」を習って、これはかなり役にたった気がします。政治学や国際関係論は読むべき本の数が多かったからです。
しかし、書く方はそうも行かず、いつも論文の締切に追われていました。試験は合否を別にして時が過ぎ去れば終わるのですが、論文は一文字ずつ重ねていかない限り永久に終わりません。よくぴたっと筆が止まり、一日唸っていても一頁も前に進まないことがありました。
アメリカの大学にも裏技があって、そんな時には「インコンプリート」と言って、論文の提出期限の延長を教授からもらうのです。いわゆる「先送り」ですから、苦しみが続くだけなのですが、何とかそれで生き延びて、単位を取った記憶があります。
さて、今、私が苦しんでいるのは後援会報の原稿です。もうとっくに締切は過ぎているのですが、何とか明日中には頑張って仕上げます。