僕は眠りの舟の上にいた
暗闇の中目は開いていた
突然アルファベットが動きだし
それぞれの唄を唄った
前から知ってる唄だ
言わなくても分かってる
通気孔から涙が落ちて
皮肉の匂いがした
眠りを知らない街に
また風が吹いて
彼らの行列が止んだ
僕は眠っていた
呼吸もせずに
君は両手に花を抱えていた
水面の上ステップ踏んで
突然後ろの景色の中に
溶けていなくなった
世界に赤い雨が降って
全てが丸焦げさ
排水溝から笑い声
「未完成だからね」
安らぎのない国の
国境に立って
花束が雪に変わる
君は笑っていた
砂にまみれて
部屋の中はもう
小人の兵隊だらけ
床が青く溶けて
波 潮風に揺れる
アルファベットが動きだし
僕の意識を目蓋の奥へ
連れ出されてゆくのは
喉の奥へ飲み込んだ本音
排水溝から小人が顔を出し
「ごめん 全て分かってたよ」
今日と明日の繋ぎ目
小さな指先でなぞった
くたびれた魔法使いが
指を返して夜を朝に変えた
昨日も今日もひと繋ぎ
そんな夢を見てた
呼吸もせずに
end