上画像は、奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺西2丁目の藤ノ木古墳。

 

 法隆寺の三、四百mほど西にある円墳で、国の史跡、

 

 

『平成16年度文部科学白書』の第2部第8章第4節の2に、

 

 文化庁では,平成16年度に,美術工芸品について新たに,「紙本墨画淡彩慧可断臂図」(絵画),「絹本著色五大尊像」(絵画),「金色堂堂内諸像及天蓋」(彫刻),「奈良県藤ノ木古墳出土品」(考古資料)の4件を国宝に,「蘇言機(錫箔蓄音機)」(歴史資料)をはじめ,46件を重要文化財に指定しました。(略)

 「奈良県藤ノ木古墳出土品」は,古墳時代後期の円墳から出土した副葬品の一括で,当時の古墳副葬品の実態を考える上で欠かすことのできない資料です。

 

と書かれているように、出土した副葬品は2004年、国宝に指定されました。

 

 

 被葬者は2人で、北側人骨は男性、一方南側の被葬者については、玉城一枝「藤ノ木古墳の被葬者と装身具の性差をめぐって」*を見ると、

 

 「女性の可能性も視野に入れて考察する必要がある」

 「性別不明として扱うのが適切」

 

という状況のようです*。

 いったい被葬者は誰だったのでしょうか?

 

 

 なお、藤ノ木古墳周辺は駐車場がないので、車は、300mほど南にある、斑鳩文化財センター(斑鳩町文化財活用センター)へ。

 

 

 同センターには、出土品のレプリカも、展示されていました。

 

*大阪府立近つ飛鳥博物館図録46『平成20年度秋季特別展 考古学からみた古代の女性 巫女王卑弥呼の残影』(2008年)