(前回「旧東海道 新居宿から白須賀宿へ」より続く)

 

 

 「おんやど白須賀」を出て、旧「東海道五拾三次」32番目の宿場町「白須賀」に向かいます。

 

 

 潮見坂公園跡には、「白須賀宿マップ」や、

 

 

石碑群、

 

 

そして、その先の展望台からは、遠州灘の眺望。

 

 

遠江八景「潮見晴嵐」という案内板がありました。

 

 

街村である集落内に入ると「曲尺手」(かねんて)があり、

 

 

大村本陣跡。

 

 

 夏目甕麿邸址・加納諸平生誕地。

 

 村岡典嗣『本居宣長』(岩波書店、1928年)の第壹編「第四章 宣長の學徒及び交友について」を見ると、

 

 次に夏目甕麻呂は 遠江の人、安政六年(1859)歿は、萬葉風の名歌人加納諸平の父である。

 

 また、折口信夫「世々の歌びと」(1949年)*に、

 

 眞淵の弟子の本居宣長、その弟子の夏目甕麿、この人の子で、紀州の醫者の家の養子となった加納諸平といふ人があります。

 

と紹介があります。

 

 

 続けては、「火除地と火防樹」。

 

 延焼を防ぐため、土壁を築き、その上に火に強いマキの木を植えていたようです。

 

 

 「境宿」を抜けると、

 

 

「境川」。

 

  十返舎一九『東海道中膝栗毛』四編上に、

 

かく打わらひてゆくほどに、境川といふにいたる。爰は遠江三河のさかいにて橋あり。

 

と書かれているように、この川が遠江と三河の国境。

 

 橋を渡って、三河に入ります。(次回に続く)

 

*『折口信夫全集第11巻 国文学篇第五』(中央公論社、1966年)

 

**『東海道中膝栗毛(上)』(岩波文庫、1973年)