今日は、2015年の「知立神社で」以来2度目になるのですが、知立神社の画像をご覧下さい。
旧東海道を、「池鯉鮒大明神」の常夜燈で右折すると、
右手にも、「池鯉鮒大明神」と刻まれた常夜燈があり、
そして、「奉献 池鯉鮒大明神」という標石。
嘉永三年(1850)庚戌九月吉日の建立のようです。
上画像は、秋里籬島『東海道名所圖會』(1797年)巻三の挿圖「知立神社」。
知立神社 驛の西、入口にあり(略)當驛中近隣二十餘村・刈谷城下等の生土神とす(略)神事は當驛と刈谷と隔年なり。
東海道を西から来た旅人にとっては、知立神社は池鯉鮒驛の西の入口。
宿場町池鯉鮒と城下町刈谷の産土神だったようです。
多寶塔 社頭にあり
そしてその社頭にあるのが、「多寶塔」。
『国史大辞典9』(吉川弘文館、1988年)で「多寶塔」を引いてみると、
仏塔の一形式で、平面が下重方形上重円形(屋根は方形)の二重塔をいう。
知立神社の多宝塔も、二重塔で、下重は方形・上重は円形です。
五重塔や三重の多重塔が飛鳥時代に中国、朝鮮半島から伝えられたのに対し、多重塔の形式は平安時代に日本で造り出された。
日本で造り出された仏塔(卒塔婆、塔婆)の形式ということになるようです。
「池鯉鮒大明神」に「仏塔(塔婆)」ですから、知立神社もかつては神仏習合。
「多寶塔」は、明治40年5月27日付け内務省告示第63号により、
名稱「知立神社塔婆(文庫又神庫)」
構造形式「三間二層塔婆、屋根本瓦葺」
所在地名「愛知縣碧海郡知立町知立神社境内」
古社寺保存法第4条による「特別保護建造物ノ資格アルモノト定」められました(『官報』1907年5月27日)。
さて、知立神社に参拝した後は、
隣接する「知立花菖蒲苑」へ。
同苑では、今年は5月14日から、
6月11日までが、「花菖蒲まつり」。
約60種の花菖蒲が植えられているそうです。
(2023年6月4日撮影)