先日、三重県総合博物館で企画展「親鸞と高田本山」を見てきました。
隣接する三重県総合文化センターの広場は、端午の節句に合わせてか、こいのぼりがいっぱい!。
立体駐車場から連絡通路を渡ると、三重県総合博物館で、
今回の企画展は「親鸞と高田本山 専修寺 国宝からひろがる世界」。
「親鸞」という題字が目を引きますが、同博物館情報誌『みえしんす』40号によれば、専修寺蔵の国宝「西方指南抄」からの引用で、親鸞82歳の筆。
私が行った折に展示されていたのは、「西方指南抄」真筆本の上末でしたが、その末尾に
康元元年丙辰十月十三日 愚禿親鸞 八十四歳 書之
と書かれていました。
さて、3Fに上がると、「ミエゾウ」の全身骨格復元標本。
「親鸞と高田本山」のパネルの架かった正面が、企画展示室の入口です。
平松令三「専修寺」*によれば、同寺は16世紀初頭、下野国芳賀郡高田から、兵火を逃れて、伊勢国一身田に移ったもの。
親鸞の真跡(真筆)を数多く保存する点では、全国随一を誇る。
とのことなのですが、その中で私が見たかったのは、国宝「三帖和讃」の「正像末法和讃」。
平松令三「三帖和讃」*によれば、最初の九首は、親鸞の最晩年の自筆であり、
筆致は枯淡そのものながら、よく暢達していて彼の充実した気力を窺わせ、名跡との評判が高い。
チラシやパネルの背景にも使われている名筆なのですが、私が行った日は、あいにくにも国宝ではあるのですが「浄土高僧和讃」の展示。
展示室に置かれていた「展示資料一覧」を見ると、作品保存のためなのでしょうが、「正像末法和讃」は、6/13~18が展示期間。
よく調べずに行って、見れなかったという、私にはよくある失敗を、今回もまた、繰り返してしまうことになりました。
ところで、上画像は、博物館の入口の「館内のご案内」。
次回、7月8日からの「高畑勲展」も楽しみです。
*『週刊朝日百科 日本の国宝083』(1998年9月27日)