◎ 新年明けましておめでとうございます。
寒い日が続いておりますが、皆様はどのように新年を迎えられましたでしょうか。
私はいつものように寝正月。蒲団を出るのに一苦労した後、ようやく起き出したものの、今度は炬燵で二度寝。
蜜柑を食べ、少し目が覚めたところで、お正月クイズを作ってみることにしました。
炬燵から手が届く範囲に転がっている新聞や辞書を使っての、お手軽クイズ。初詣前の時間つぶしなど、お気軽にどうぞ。全10問です。
(1)まずは、2022年12月24日付「NIKKEIプラス1」の「お正月クイズで時流を読む」より、2問(正答率も同紙のものです)。
Q1:: 1月1日生まれの人は?
① 杉原千畝 ②川端康成 ③山県有朋
<正解は①>(正答率34.2%)
杉原千畝は1900年1月1日、岐阜県の生まれ。ちなみに川端康成は1899年6月14日、山県有朋は1838年6月14日だそうです。
Q2:正月に飲むおとそは、何という薬を使う?
①とそ散 ② とそ湯 ③ とそ丸
<正解は①>(正答率53.2%)
『旺文社古語辞典』(第9版)によると、「もと中国伝来の薬。肉桂・山椒・桔梗・防風・赤小豆などを調合して、酒または味醂にひたしたもの。元旦に飲めば一年の邪気を払い、寿命をのばすという」。
(2)次は、『旺文社古語辞典』(第9版)より
Q3:「しめなは」を漢字で書くと、三字なら「注連縄」。では漢字二字なら?
①〆縄 ② 締縄 ③標縄
<正解は③>
標縄の略は「標」(しめ)。「標の内」は、「標によって示された区画の中、神社の境内や宮中」です。
Q4:正月、門口に飾るものは?
① 松飾り ② 竹飾り ③ 梅飾り
<正解は①>
正月の松飾りのある間が「松の内」、「京都・大坂では元日から十五日、江戸では七日まで」だったそうです。
(3)『漢語林』より
Q5:今年の干支(えと)は「癸卯」。同辞典によれば、干支は「兄と弟の意。十干と十二支を組み合わせた十干十二支の略」です。ところで、「癸」は音読みでは「き」、では訓読みでは何と読むのでしょうか?
① きのと ② つちのと ③ みずのと
<正解は③>
「水の弟の意で、十干の第十位」です。
Q6:卯は十二支の第何位でしょうか?
① 第二位 ② 第四位 ③ 第六位
<正解は②>
子・丑・寅・卯の順で、卯は第四位。ただ卯月は陰暦二月の別称、卯の刻は、明け六つになるそうです。
(4)『ジーニアス英和辞典』(第5版)より
Q7:英語の1月「January」の原義は【ローマ神話の物事の始めと終わりをつかさどる神ヤヌス(Janus)の月】。では、ヤヌスの神の特徴は何でしょうか。
① 頭の前と後ろに顔をもつ
② 背中に二本の羽根をもつ
③ 下半身が馬
<正解は①>
同辞典によれば、「頭の前と後ろに顔を持った門や戸口の神:Januaryはこの名に由来」です。
Q8:英語で元日は、「New Year’s Day」。では大晦日は?
① Year - end
② New Year's Eve
③ silvester
<正解は②>
同辞典によれば「大みそか,12月31日(=New Year's Eve)」。
なお、Year - endは「年末」、silvesterは「シルベスター《男の名》」です。
(5)宝船の図を枕に敷くと吉兆を得られるという初夢。帆には「寶」の字がはためき、乗船しているのは七福神なのですが、
Q9:では、その七福神のうち、実在の人物は誰でしょうか?
① えびす ② 布袋 ③ 壽老人
<正解は②>
藤田伸也「布袋」(『しにか』1995年1月号)によれば、「布袋は中国唐末五代の頃に実在した僧で、名は契此といい、定応大師、長汀子などとも呼ばれ、明州奉化県の岳林寺にいたことが宋代の文献に記される」。
Q10:七福神のうち、大黒天、毘沙門天、弁財天は元々、どこの神様だったでしょうか?
① 印度 ② 中国 ③ 日本
<正解は①>
大江時雄「えびす」(『しにか』1995年1月号)によれば、「エビス(日)、大黒天、毘沙門天、弁才天(インド)、布袋、福禄寿、寿老人(中国)」です。
(6)番外編:次の小説家の中で、今年生誕100年を迎える、1923年生まれでないのは誰でしょうか。
① 池波正太郎 ② 司馬遼太郎 ③ 陳舜臣
<正解は③>
③陳舜臣は、1924年2月18日神戸市元町の生まれ。それに対して、①池波正太郎は1923年1月25日、東京市浅草区。②司馬遼太郎は1923年8月7日、大阪市南区の生まれ。
今日の『日本経済新聞』第二部3面にも、
「2023年は池波正太郎、司馬遼太郎という歴史・時代小説の巨星2人の生誕100周年にあたる。ともに1960年に直木賞を受賞し、国民的な人気を誇ってきた」
と紹介されていました。
私は、「歴史・時代」限定ではあるのですが文学好き。この3人に加え、1927年山形県鶴岡市生まれの藤沢周平も、好きな作家です。
◎ ここまでお読みいただき、どうもありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。