(前回「水口名物(前)干瓢」より続く)

 

 今日は、水口の名物として、「水口細工」を話題にしたいと思います。

 

 例えば、秋里籬島『東海道名所圖會』(1797年)は、「水口」について、

 

 土山まで二里半十一町驛内二十餘町裏町十五町 名物は葛籠細工の店多し殊に釜敷をよしとす

 

 ジーボルトも、『江戸参府紀行』(1826年)*の中で、

 

 四時ごろ水口(Minakuzu)に着く。城のあるこぎれいな町であり。ここで昼食をとった。ここではツツランカツラ(Ttsutsuran Katsura)で上品な小さい籠を編んでいる。

 

と、書いているところです。

 

 

 ところで現在、甲賀市水口歴史民俗資料館では、企画展「水口細工—受け継がれた祈りの記憶ー」が開催中。

 

 水口細工は、昭和40年代に途絶えたものの、2000年に水口細工復興研究会が結成され、材料や加工法などを試行錯誤。復活に取り組んでおられるようです。

 

*斎藤信訳、東洋文庫、1967年