以前に、このブログ「関西線加太駅」(2021年9月14日)、「その後のJR加太駅」(同年11月28日)で、改修工事中の加太駅舎について取り上げたことがあるのですが、
3月25日付『日本経済新聞』朝刊中部経済面(上画像)で、
「加太駅の駅舎が、地元の三重県亀山市民の交流拠点として4月から利用される」。
「1936年に建てられた駅舎は木造平屋建てで、のべ床面積は約100平方メートル。2020年にJR西日本から無償譲渡された同市が、約33700万円かけて改装してきた」
との記事を見て、
先日、「加太驛」に行ってみました。
『関町史』下巻(関町教育委員会、1984年)によれば、
加太停車場は、開通より少し遅れて28年12月10日に、停車場新設の申請があり、翌29年5月1日工事着手、同年9月29日に運輸営業を始めた。
ということなので、加太駅の開業は1895年。
現在は、朝夕を除けば1時間に1本の運行というローカル線で、
令和元年度の一日平均乗車人員が48人*と、三重県内の関西本線では最も少ない駅ではあるのですが、
『広報かめやま』令和4年4月1日号によれば、
現在の駅舎は昭和11年に建てられたもので、木造駅舎100選にも選ばれ、
という鉄道遺産であり、
当時の姿とにぎわいを取り戻すため、地域の皆さんとともに改修を行ってきました。
地域の活性化という役割も期待されての、改修工事だったようです。
さて、駅前には、「美しい加太」「元気な加太」「誇りある加太」との幟が立てられ、
駅事務室は、切符売り場の雰囲気は残しつつも、テーブルや椅子、アートパネルの置かれた「加太サロン」に。
ホームに出ると、跨線橋の向うに、満開の桜。
跨線橋に昇ってみると、改修なった加太駅舎と、駅前の桜が見えました。
今回の駅舎改修を一つのきっかけとして、加太地区がより元気に活性化することを、祈念しております。
*『令和3年刊 三重県統計書』