先日、三雲城址に行きました。
私は歴史好きで山好き。
同じ城でも、平城より山城の方が好きで、ここ数年、美濃や伊勢、近江の山城に行くようになりました。
『近江輿地志略』に、
古城址 吉永村の山にあり。三雲氏の古城なり。(略)佐々木承禎に仕ふ。此山の眺望甚佳景なり。
とあるように、三雲城も山城。
佐々木(六角)の被官だった三雲氏*の古城です。
また、『滋賀県管内甲賀郡誌』(1880年)によれば、
三雲定持對馬守ノ城址三雲アリ(略)後織田信長ノ攻滅ス所トナル
織田方に攻められ、元亀元年(1570)に落城しました。
湖南市青少年自然道場に駐車し、
登城口から、
歩道に入ります。
一登りすると見えてきたのが、八丈岩(見張り台)。
「合格祈願の岩」のようで、
足元には祠がありました。
ここから城郭跡をめざして、ハイキングコースを登っていくと、
六角氏家紋の刻印岩。
六角は、近江源氏の名門。
家紋は「隅立て四ツ目結」というようです。
さて、尾根筋に伸びる「馬の背道」を登っていくと、土塁があり、
主郭北・東辺の石垣があり、
桝形虎口の石垣が見えてきました。
城郭跡1(主郭)には、かつて館があったようで、土塁や
古井戸。
眺めがよかったのは、標高334mの城郭跡2(山頂郭)で、
野洲川の谷をはさんで北には、岩根山(十二坊山)。
北西方向には三上山(近江富士)を見ることが出来ました。
さらに進むと、山頂郭に続く尾根の先端部には城郭跡3(見張り郭)。
堀切をはさんだ南には、城郭跡4。
城郭跡5は兵站地だったようです。
*『県史25 滋賀県の歴史』(山川出版社、1997年)