上画像は、三岐鉄道東藤原駅。

 

  1931(昭和6)年7月23日、三岐鉄道が開業した当初は、この東藤原(ひがしふぢはら)が終点でした*。

 

 住所は三重縣員辨郡東藤原村大字東禪寺*、現在は三重県いなべ市藤原町東禅寺です。

 

 

 さて、三岐線15駅の中でこの駅の特徴と言えば、まずは、2017年11月使用開始の駅舎ということになるでしょうか。

 

 洒落たペンションかレストランのようなデザインです。

 

 

 二つ目の特徴は、旅客+貨物の取扱駅であること。

 

 この日も、島式のホームに、ED456・ED457形電気機関車が重連で停車していました。 、

 

 

 東藤原駅には、太平洋セメント藤原工場の引込線があるため、側線も多く、

 

 

上画像でいうと、手前が本線で、奥が太平洋セメントの専用線。

 

 停車しているのは、東藤原駅常備の私有貨車、タキ1900形式の40トン積、セメント専用タンク車です。 

 

 太平洋セメントのウェブページ「会社沿革」によれば、同社の前身「小野田セメント」の創立は1881年で、藤原工場は1932年に完成しました。

 

 

 そして、三つ目の特徴は、駅前に「小野田セメント」の私有貨車ホキ5700形が展示されていること。

 東藤原駅常備、40トン積のセメント専用ホッパ車です。

 

 「貨物鉄道博物館」の3両とともに、【大正から昭和の技術的に貴重な貨車】として、2010年、国立科学博物館の「重要科学技術史資料」に登録されました。 

 

*『官報』第1375號(1931年7月30日)