本棚を整理していたら、大山に行った折の古い写真や資料が出てきました。
前日は快晴だったのですが、朝起きたら薄曇り、次第に雲が厚くなってきて・・・、という一日でした。
登山口の大山寺から、ブナ林の中を登り、まずは元谷避難小屋へ。
元谷から見た大山北壁です。
深田久彌は『日本百名山』の中で、
大山がそれ以上に私を感激させたのは、その頂上のみごとな崩壊ぶりであった。東西に長い頂稜は、剃刀の刃のように鋭くなって南面北面へなだれ落ちている。まるで両面から大山を切り崩しにかかっているふうに見える。
と書いていますが、確かに「みごとな崩壊ぶり」です。
さて、この日は、行者道に入り、夏山登山道を弥山へ。
上図は国土地理院1981年発行の5万分の1集成図「大山・蒜山」。
この図にはルートの記載がないのですが、元谷小屋から夏山登山道の五合目に急登で取り付くのが「行者道」です。
東西に長い頂稜は、深田久彌の名文を借りると、「剃刀の刃のように鋭くなって南面北面へなだれ落ちている」。
左が剣ヶ峰で、右が天狗ヶ峰だと思うのですが、北アルプスを思わせる険峻さで、これが標高1700mの稜線!?という感じです。
上画像は、逆に剣ヶ峰から弥山を見たもの。
当時はまだ立ち入り禁止になる前だったので、主稜線を縦走して、三鈷峰へ向かいました。
この「三鈷峰」で、長い大山の頂稜部も終わりという感じなのですが、雲行きが次第に怪しげに。
さらに、三鈷峰からの下り道がとても荒れていて、スリリング。
雨も降りだしてくるしで、忘れられない山行になりました。