先日、四日市あすなろう鉄道に乗ってみました。

 

 四日市あすなろう鉄道株式会社は、2014年3月の設立。

 近鉄内部・八王子線から、同年4月1日に転換しました。

 

 同社のウェブページ「四日市あすなろう鉄道について」によれば、

 

 「あすなろう」には、未来への希望(明日にむかって)や、内部・八王子線の特徴であるナローゲージ(特殊狭軌線:線路幅が762 ㎜)、将来にわたり市民の皆様とともに育てていく鉄道という思いを込めています。

 

という理由で、「あすなろう」という社名になったようです。

 

 近鉄名古屋線四日市駅で下車、南改札口を出て陸橋を渡ると、あすなろう鉄道の四日市駅。

 

 

 近鉄の高架下にあり島式ホーム、左手が内部線・右手が八王子線の1面2線です(上画像)。

 

 ホームには内部行が停車していましたが、私は先に西日野行き、八王子線に乗車することにしました。

 

 西日野行が、なぜ八王子線かと言えば、1974年7月25日の集中豪雨で天白川沿いの線路が流出、西日野~伊勢八王子間の営業を廃止したから*。

 

 

 西日野駅は、単式ホームで、一面一線。

 

 

 

 簡素な造りの駅舎で、無人駅でした。

 日永駅に戻って、次は内部線の追分駅へ。

 

   

 

 上図は、1930年鐡道補入の五万図「四日市」。追分の近くに「おひわけ」駅があります。

 

 南北に走るのは、当時の国道「一號路線」で、大正九年四月一日付け内務省告示第二十八號**によれば

 

 一號 東京市ヨリ神宮ニ達スル路線國道

  経過地 (略)名古屋市 四日市市 三重縣三重郡日永村 津市

 

 一方、追分から南西に分岐するのは、当時の国道「二號路線」。同告示によれば、

 

 二號  東京市ヨリ鹿児島縣廳所在地ニ達スル路線(甲)

  経過地

   一號路線(三重縣三重郡日永村ニ於テ分岐) 三重縣鈴鹿郡亀山町、關町(以下略)

 

 ということで、三重県三重郡日永村の追分は、一号国道と二号国道が分岐する、当時の陸上交通の要衝であった、ということができます。

 

 

 上画像は、日永追分の旧二号国道、現国道一号線沿いにある「一級水準点」、標高は7.136mです。

 

 

* 四日市あすなろう鉄道のウェブページ「会社概要」 

 

**『官報 2297号』(1920年4月1日)