「物件の良いところ、悪いところを正直に話してくれる。」
良い営業マンの資質の一つと言われておりますね。
教育過程で、大体入っている項目なわけだ。
しかし、この「良いところと悪いところ。」
お客様の個人個人によって変わってくる、ということを分からないといけない。
お客さんの求める良いところ、悪いところを理解せずに
営業マン自身の主観で、勝手に悪いところと思っている場合があるのだ。
私は前の会社で、部下の教育をしていたときに
とんでもないように、理解していた新人君がいた。
それはこのような場面だった。
お客様の希望が、とにかく駅近で3LDK。
なるべくバルコニーが大きいところということだった。
案内を同行することになり、とりあえず自分の思うように話してみなさい。
ということになった。
その物件は、2階の窓から私鉄の線路が見えて、それなりに「音」が聞こえる状態だった。
勿論、この部分を嫌う方もいらっしゃるだろう。
だが、これはお客様にどう思うか、聞いてみないと分からないわけだ。
「毎日、間近で電車が見られるっ
」って方もいらっしゃいます。
人によって、価値観は全然違うということだ。
マイナス部分になるのか、気にされないかは分からない。
この新人君は、「良かれ」と思っていたのだろう。
2階の窓を開け、線路を指差し、おもむろにこう言い放った。
新人君:「こんなに近くに線路があります。音も結構聞こえます。」
(自信満々)
私 :「へっ![]()
」
お客様:「ああ。全然気になりませんよ。実家の方がもっと
線路に近いですから。慣れてしまえば関係ないですよ。」
彼は「良かれ」と思って言っているのです。
「悪いところ」を隠さずに、堂々と言うことを誇りに思っているわけです。
お客様がどう思っているかではなく、自分はマイナスポイントだと思って
「悪いところ」と決め付けて話しているわけです。
「ああ。そうですか~。」と新人。
私はこの段階でピキッと来てます。
「自分の主観で決め付けやがってっ![]()
」と。
そしてバルコニーにご案内です。
その物件に3帖ぐらいのルーフバルコニーが付いておりました。
そこに行くなり、新人君はこう言い放った。
「小さいですが、ルーフバルコニーです。
」(顔は苦笑しながらです。)
「ああ、そうですか。いや、充分広いではないですか
」とお客様。
私は無言で聞いております。
お客さまがバルコニーを見て、室内に戻ります。
私はお客様に「どうぞ、ゆっくりご覧になってみてくださいね。」と言い、
お客様について行こうとする新人君の手を掴み、引き戻します。
私:「君はどういうつもりで、あのような説明をしている
」
新人:「はいっ
いえ「良かれ」と思って、小さいけどルーフバルコニーですと・・・」
私:「誰が小さいと思っているのだ
お客様か
君か![]()
君の主観で「小さい」と思っているだけだろう
君は全てをバカにしている。
君がどう思うか
などは関係ない。お客様がどう思うか
なんだよ。
君のは提案営業ではない。アドバイスでもない。
自分の主観をお客様に押し付けているだけだ。もういい。黙っていなさい。」
一通り案内が終わり、お客様と別れてこの部下と話をする。
私:「さっきの話だが、君は意見を求められたか
『この広さをどう思うか
』などとだ。
求められていないな
もしくは求められたとしてもだ。
君の主観などは関係ないのだよ。要は『お客様が何故に大きいバルコニーを
求められているのか
』
『何に使用するために大きいバルコニーを求めているのか
』なのだよ。
例えば、ここでバーベキューをしたい。デッキチェアを置きたい、
子供用プールを置きたい。などの目的であれば、『ちょっと小さいかもしれませんね。』
となるわけだが、たくさんの洗濯物を干したいから。
エアコンなどの室外機をここに集めて、他の場所に置かないようにしたいから。
などと云った場合であれば、『それならば充分な広さですね。』となる訳だね![]()
お客様の用途によって、「大きい・小さい」は変わってくるということだ。
良い点・悪い点を言うのは大事だ。しかし意味合いをわかっていない。
お客様の使用方法を第一に考えて、良い点・悪い点を言うのだよ。
それを君は、自分の主観で「小さい」と言った。
「良いところ・悪いところ」を正直に言おうとした結果だろうが、意味合いを勘違いしているのよ。」
と説明した。『良かれ』と思っているから、彼には冷たい言い方なのだが
逆に性質(タチ)が悪いのだ。
そして、前の「線路」のことも追加で説明する。
私:「君は、線路が近くにあることをマイナス部分と決め付けたな![]()
それも君の主観だろう
何故に『こんな近くに線路があります
音も結構聞こえます
』
と、どう聞いても悪いようにしか取れない言い方をする![]()
お客さんに聞いてみないとわからないでしょ
『気になされますか
』と。
気になるようであれば、それは仕方がないでしょ。
でも駅が近い=線路も近いというのは、誰でもわかるでしょう![]()
『線路が近くても、それでも駅近が良い。』という方も当然いらっしゃる訳よ。
君が物件の良し悪しを決めるのではないの。お客様が『決める』ことなの。
分かったか、この○○っ
」
と、このような意見を放ってやりました。
見てわかることを、何を勘違いして自信満々に言い放っているのでしょうか。
「物件の良いところ・悪いところ」というのは、目に付かない部分や
隠れて見えない部分、お客様が気付かない部分の話をすることなのだ。
どうも勘違いする輩が多いのだ。
こんなこともあった。
階段下に収納を設けた物件があった。
限られたスペースをいかにうまく有効利用するかが、住宅の鍵となる部分だ。
新人君が説明を言おうとしている。
うん、うん。「限られたスペースを有効利用して、階段下収納を設けています。」
などと言うのかな
よく気付きましたね。
なんて思っていたら、彼はこう言い放った。
「小さいけど、階段下収納です。
」(自信満々)
「○ねっ!」と心の中で私はつぶやきます。
当然のごとく、後で説教でした。
「小さいけど・・・」という接頭語が必要ですか
と。
こういう風に書くと、語弊があるやもしれないが
日本語というのは、うまく言い換えることが出来る、美しい言語と思う。
上記のように、良い風にも言えるし、悪いように言うことも出来る。
ニュアンスが大分違ってくることになる。
おそらく言霊が関係していたからと思うが、悪い意味の言葉を嫌う習慣がある。
「ケーキを切る。」を「ケーキ入刀」と云うし。
(ちなみに「にゅうとう」と検索しても、この「入刀」は出ないよ。)
わざわざ悪いイメージが膨らむようなことを言わないのが、日本人だっ![]()
(うんっ
偏見かもしれないっ
)
物件の「良いところ、悪いところ」は人によって、それぞれ。
営業マンの主観は要らない。
お客様からすれば、気になる部分等があれば、
営業マンにはこう聞きましょう。
「○○さんは、この物件のこの部分(気になる部分ね)はどう思いますか
」と。
「この物件をどう思いますか
」ではイマイチですよ~
「お客さんはどう思うのですか
」と、逆質問しますからね。
ハッキリと、気になる部分を言わないと、余計なことは言い返さないのが
普通の営業マンです。
良い点と捉えるのか、悪い点と捉えるのか、ハッキリわからない場合には
主観を交えず、話をするのです。
良くも悪くも、営業マンをうまく使いましょうね。
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