前回は一人で音楽を表現することについてブログを書きましたが、
今回は集団で音楽を表現することについて書きたいと思います。


一人で演奏するのと、オーケストラの中で演奏するのではどんなことが違うのでしょうか?
一人で演奏するときは、自分が演奏するパートは全てメロディーです。
しかし、オーケストラの中で演奏する場合は自分がメロディーとは限りません。
スコアを見るか、音源を聞くなどで、自分がメロディーなのか伴奏なのかを確認しましょう。

自分がメロディーなのか伴奏なのかを確認したら、
次は自分と同じ動きをしているほかのパートがないか、スコアを見てみましょう。
それができたら、他の動きをしているパートとどのようにからんでいるかを確認しましょう。
そして、最後にその部分が曲全体の中でどのような場面なのかを考えます。
たとえば、一番盛り上がるクライマックスの場面なのか、落ち着いている場面なのか。
これを何度も繰り返していくと、自然に何をすればいいかが見えてきます。


音符1つ1つが点だとすれば、自分が演奏するパートは線になります。
他に演奏するパートがあればそれは面になります。
そこに音量の変化が加われば、それは体積となります。
さらにテンポの変化も加われば、それは4次元の世界となります。

この4次元の世界が演奏者や指揮者によって様々なかたちで生み出され、
聞き手の感情をゆさぶります。
理屈ではなく感性の世界なので、
見て分かったつもりになっても、聞いて分かったつもりになっても
それは本当の理解ではありません。
やってみないとその良さがわからない。
それがオーケストラの中で演奏する本当の楽しさなのです。


次回は音量記号の「p(ピアノ)」について書きたいと思います。
では。



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