(パ・リーグ、楽天0-2日本ハム、4回戦、日本ハム3勝1敗、10日、Kスタ宮城)まるでゼンマイ仕掛けのクルミ割り人形のように、楽天打線のバットがくるくる回る。ダルビッシュが圧巻投球だ。六回を終えた時点で毎回の10奪三振。九回二死一、三塁のピンチも岩村から空振りで15個目となる三振を奪い、見事に今季初完封を飾った。

特に六回二死、松井に対しては、153キロの直球の後に45キロ差となる108キロのスローカーブを投じ、満足なスイングをさせなかった。

アクシデントの影響もなかった。一回。先頭の聖沢に投じた151キロの直球をはじき返され、右足に打球が直撃。吉井投手コーチとトレーナーがたまらず一塁ベンチを飛び出したが、ダルビッシュは両手で制し、後続を難なく打ち取った。

剛球もさえた。二回二死一塁。8番・嶋への初球が、自己最速にあと1キロに迫る155キロをマーク。この日は150キロ台を連発した。

東日本大震災の被災地・仙台で今季初登板。ダルビッシュは大阪・羽曳野市出身だが、東北高時代の3年間を仙台で過ごした。前日9日には、仙台空港から市街地へ向かう際、津波による甚大な被害を目の当たりにした。倒れた木々、廃車、がれきの山…。

それでも「(被災地に対して)思うところはあるけど、野球をしに行くわけですから」と試合に集中した。

エースの好投に応えたのが中田だ。六回二死から稲葉が左前打を放ち、中田が真ん中内よりの142キロ直球をバックスクリーンへ。岩隈から先制の5号2ランをかっ飛ばした。

「体が開かないように右方向を意識していました。すばらしい投手の投げ合いなので、1点を先に取ったほうが有利になる。なんとか先に点を取りたかった」と分厚い胸をドンと張った。
(サンケイスポーツ)


さすがにダルビッシュ。見事な完封です