さて、このままいくと、私の今年の年間ベストは年頭にみた『空鉄砲』になりそうで、ならば同じメンツならどーだ?!


ってことで、同じ3人芝居、同じスズナリ。空鉄砲は柿喰う客の中屋敷さんの脚本•演出でしたが、こっちは海外戯曲でイギリスのヴィッキー•ドノヒュー、演出は川名幸宏さんです。


なんかね、すごかった!面白かったです。お話はとりたてて珍しいものではない…と思うんですけど。役者3人が面白い!上手い!あっという間の100分でしたね目がハート目がハート


お話は、戯曲作者のヴィッキーさんの地元、イギリスの工業地帯のサセックス。テムズ川のぬかるみのどん詰まり。


3人の17歳の少年は、何か、ヤバいことをしてしまったらしい。最初は興奮しているけれど、徐々にまずい状況なのでは…ってなってきます。


チャーリー(田中穂先)は、粗暴で素行が悪く、3人のリーダー格っぽい。でもイイとこもあるんだよね悲しい


ウエイン(永島敬三)は、愚鈍で調子がいい男子。でもその分、情にアツイとこもある。


ジェイク(玉置玲央)は、繊細で少し頭もいい。冷静さもあるが、所詮17歳の少年の浅はかさ赤ちゃん泣き

彼は掃き溜めのようなココを抜け出したいと思ってる。


焦燥感と疑念でぐちゃぐちゃになった彼らの結末は…


って感じですかね?(ネタバレはせんで!)とにかく息苦しいほどの閉塞感と、幼さ、行き当たりバッタリの行動。こーゆー話、若い頃は苦手だったのだけど、周りまわって、アリだなと思った。


昔、トレインスポッティングが流行った時は、どこか遠い国のお話だと思っていたよーな気がするけど、貧困や格差や若者の絶望感って、今の日本では身近になってしまったと思うもの。


役者の話をすると、最初はチャーリーの田中穂先くんが目立って、うまーーい!!ってなり。彼意外と手足が長くデカいのね。威嚇すると迫力ある。


で、玉置玲央くんのジェイクが最初はじーみーなの。それがドンドン存在感アップしていくんですわね。


彼は今年、空鉄砲で色っぽい男娼、パンドラでおかっぱの参謀役、どっちかとゆーと個性的な役が似合う役者さんだと思ってましたが、


全く印象違って、フーツーの少年で!!ほんと17歳の気の弱い少年に見えるのねん驚き驚き驚き役者さんてすごいね。(ジョン王はコンスタンス役なので楽しみよだれ


ウエインの永島敬三さんは安定感バッチリ!ウエインは、3人でいる時、チャーリーと2人の時、ジェイクと2人の時で、態度が違って、あーーこーゆー男子いるわーーって、感じた凝視いいヤツなんだけどな悲しい


演出も、シンプルだけど、面白くてよだれよだれ前半は床に黒い布が引かれてて、それに役者は足を取られながらお芝居します。これがテムズ川の『泥』のイメージみたいです。


最初に3人で遊んでいたロープは後半はテムズ川の水に。


最前列だったので、とにかく3人の役者さんのパワーに圧倒された舞台でした!


客席は若めの男性が多くて、そしてみんなすんごい集中力!!まーこーゆータイプを観る人はお客さんにしろ、関係者にしろお芝居が好きなんだろうな、ってゆーニコニコニコニコ


なんか不思議でしたわ〜。9日まで下北沢のスズナリでやってます!

お写真こちらから!


呑んで帰りましたとさ!!