何故母が自分に冷たく辛くあたるのか、知る由もなくただただ必死に母の愛を得ようとする姿は本当に胸にこたえました。
木野花さん演じる婆ちゃんの存在があったとはいえ過酷で息の抜けない日々を重ねながらも自力で現在にたどり着いた姿は私にはもう奇跡としか思えなかった、観終わった今でこそお母さんへの諦めきれない思いがそうさせたのかな?とも取れるけれどあの葛藤を乗り越える術は私なら持てなかったな、とも。
それだけに婆ちゃんはもちろん、キミツに大将、カナちゃんとのつながりは私が嬉しかった、救われたような気持ちになりました。今すぐ必要な優しさ、その時は気づきにくくても後でジワジワと効いてくる優しさを持った人たちがいてあげてくれて良かった、と心から思いました。あの3人との友情の築きかたは本当に素敵でした。
太賀さん演じるタイジがほどよい脱力感ととぼけた感じでいかにもといった暗さがない分、話が進むにつれ親子間の確執の根深さが伝わってきたし、吉田羊さんの母光子さんは若干綺麗すぎるというかもう少し生きることに疲れた感があった方がいいかな?とも思ったのだけれど、あるがままの姿で生きて来られなかった人、となれば納得がいったしあの乾いた突き放しかたや身勝手さは見事とさえ思えた程でした。そして木野花さん、ああいう大人は子供には絶対必要!子供は大人に救われ大人は子供に癒される、血のつながりがもたらす愛情を疑うことなく当たり前と思える幸せに気づける作品です。
