夕方になり、私は再度K先生の鑑定に入った。


「彼は今、私に対してどんな気持ちがありますか?」


すると、K先生はのんきにこう言ったのだ。

「あなたのこと、やっぱり良いなぁって思ってるわよ」

昼間の不穏な鑑定から一転した答えに、私は「打って変わって、なんでまた?」と困惑した。 



すると先生は、さも分かっている風にこう続けた。

「そろそろ、さちえさんとお別れする時間じゃないの? 彼ね、さちえさんのことは、良いんだけど、イマイチなんだよなーって言ってるわよ!」



私は、その「良いんだけど」という引っかかるワードが気になった。


「先生、彼、さちえのこと『良いんだけど』って言ったんですか?」



問い詰めると、K先生は慌てて言葉を濁した。

「ううん!ううん!良いんだけど、イマイチ!イマイチなの!」


良いんだけど……? ということは、少しは女として良いと思うこともあるのだろうか。



さっきのM先生は「彼女を女として見ていない。ただ落ち込んだ気持ちを引き上げてほしいだけ。男関係に汚いさちえを意識することはない」と言っていたはずだ。



それに何より、かつて彼自身の口からも「さちえのことなんか、女として見るような人じゃないじゃん。心配しないでよ」と聞いたことがあった。




占い師たちのブレブレな言葉に、私の脳内は完全にゲシュタルト崩壊を起こしていた。



そこで私は、以前から何度も利用していた、S先生を頼ることにした。

 

この先生は本当にイタコのような感じで、彼の魂と会話をして、その答えを逐一教えてくれるスタイルだった。


ただ、この先生と話すとダラダラと時間が長くなり、後払いのため、後になって大後悔することが度々あった。 


だから今回は、少しだけ聞こうと心に決めていた。

「彼に、今の私に対する気持ちを聞いてください」



すると、電話の向こうのS先生のトーンが、一瞬で変わった。

「……何かありましたか? 彼、とても怒っている。どうすれば良いかもう分からない!って、そう言っていますよ。心当たりはありますか?」



え……!?



心当たりは、あった。しかし、まさかそこまで怒っているのか。