わたしの日本への出張、そしてJの中国への出張で

一度延期されたそのミッションはその日とうとう決行された。


5月29日(木)

16:30

普段ならばこの後さらに続くであろう6時間を超えるかもしれない

労働に備えて、しばしの休息を取っているこの時間帯に、

我々3人はこっそりと会社を抜け出したのであった。


18:00

アパートについた我々は、身支度を整え

一路出発の地「カオサン」へと向かう。


18:30

指定された19:30よりも1時間も早く現地に到着。

タイジ人にはないこの余裕っぷりが日本人である。

しかし、ここはタイである。時間など守るはずが無い。

万が一にも置いていかれてはすべてが水の泡だ。

常に安全サイドで行こう。

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店に到着。ミッションを前にしてテンション上がりまくりの

おなじみ黒い男。遠足の前の日は眠れない子だったらしい。

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それに引き換え少々ミッションを怖がりぎみのJ。

前の週に行なった事前講習でわからないところがあったのが

気になって仕方が無い様子。

この時点でJは現地で学科のテストがあると思っていた。

すでに先週テストは終わって合格しているのだが・・・

面白いので黙っておこう。

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ミッション前にお食事。

屋台で買ったパッタイ(タイ風やきそば)

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それから、焼き鳥。

合計75B。めちゃめちゃうまい。

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黒い男も好物のカオニョ(もち米)を片手にごきげん。

腹が満たされると共に、徐々に出発の時刻が近づく。

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19:30

出発をまじかに控えたその瞬間突然のスコール。

我々がミッションに参加することを天が恐れたのか。

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あっという間に、店の前の道は川と化す。

あたり一面、水から逃げ惑う「ゴキブリ」でいっぱい。

さながら地獄絵図のようである。

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21:00

やっとバスが到着。いよいよ出発である。

19:30と聞いていた出発時間はなんだったのか。

流石タイである。

と、思ったら出発時間21:00は予定通りであった。

19:30とは時間を守らないタイ人を見越してのことだったか。

我々もタイ人と同じく見られていたとは予想外の展開である。


スコールはすっかりやんでいたものの、道の水はまだ引かず

ミッション用の『ビーサン』に装備を変えて店を出る。

足の甲にゴキブリが這い上がってくる危険をかえりみず、

進む我ら3人であった。


↓これが目的地まで8時間かけて、我々を運んでくれる

バスである。事故(横転)、トラブル(故障)が起きないことを

ひそかに祈る。

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二人掛けの席に3人の男。あまったのはJ。

しかし幸運なことにJの隣はキュートなタイ人女性。

が、出発の時にはJ一人・・・

Jからのセクハラを恐れたタイ人女性は、車掌に懇願し

席を替えてもらったのであった。

夜行バスである。寝たい。隣にJ。当然の対応である。

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バスは程なく走り出す。

隣の黒い男のぬくもりが微妙に伝わってくるが

もうこのぬくもりには慣れっこである。

この1年、嫁よりも多くの時間をこの男と過ごしているであろう。


相変わらずテンションは高い。

プリングルスを食べながら、スミノフを飲んでいる。

周りは既に寝る体制の人がほとんどだが、

お構いなしだ。Jもジョニーウォーカーを飲みながら

例の特徴のある笑い声を、バスの中に響かせている。


社内ではDVDで「ライラの冒険」を上映中であるが

音声:英語、字幕:タイ語

さっぱりわからない・・・と思っただろう!

だがしかし、この前飛行機の中で見たばかりなので

なんとなくわかるのだ!!!

だが、見たばかりなので面白くない。

速攻で寝る。


5月30日

AM2:00

バスがとある場所で止まった。到着にはまだ早い。

なんと!日本で言うドライブインだ。

提携してやがる雰囲気がバリバリ伝わってくる。


日本ならば、出発は何時です。とアナウンスくらいあるのものだが

バスが止まるとおもむろに開くドア。

とりあえず降りてみると、ドライブイン側でアナウンスしてやがる。

提携してるのは間違いない。


アナウンスはタイ語と英語。

何とか聞き取れたのは・・・

「・・・stay here very long time・・・」


べーりー・ろんぐ・たいむ???


具体的な時間じゃねー。

普段時間にきっちり縛られている日本人としては

何時にでるかわからないこの状況でリラックスして休めるわけもなく。

バスの近くで、周りの様子を見つつ、トイレに行き

ジュースを買うくらいが精一杯であった。

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目的地まではまだ道は半ばである。

つづく。