女の勘は恐ろしいとよく言われます。

しかし、本質は実に単純です。

 

「いつもとは違うと感じる力」

これが女の勘が持つ本質です。

 

 

●女の勘の本質は「現状維持力」「変わりたくない」が根底にある

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1つ例を紹介します。妻のフィリピーナから「今日、友達と朝までカラオケ行ってきていい?」と連絡が来たのでLINEスタンプで「OK」と返しましたが、フィリピーナは「OKとは言っているけど本当は嫌なんじゃないかな?」と感じたそうです。

 

なぜそのように感じたのでしょうか。その理由は「OKの時に使うスタンプがいつも使っているスタンプと違っていたから」です。いつもと違うことに反応する女の勘はこのような場面で発動します。

 

女性に限らず、人間はできれば現状維持したい生き物です。今日と同じ日が明日も続くこと、できるだけ変わらない日々を望みます。

 

しかし、いつもと変わらない日常の中に些細な変化が起こると、それが環境の激変に繋がるかもしれません。突然の変化は基本的に望ましいものではない可能性が高いので、できるだけ排除したり、未然に変化を防ぐ必要があります。

 

その時にモノを言うのが観察力です。小さな変化に素早く気づくことで、大きなトラブルを未然に防ぐことができる可能性は高くなります。

 

特に女性は遥か昔から現座に至るまで、子供を産み育てる中心的存在でした。子育てにとってはできるだけ環境が変わらないことが望ましいです。今日がこのままずっと続くことが有利に働きやすくなります。

 

また、子供を育てるうえで、観察力は欠かせない能力です。子供はやってほしいことを自分で主張することが難しいです。子育てでは子供たちの反応を見て柔軟に対処する必要があります。あるいは些細な変化に気づくことで、子供を大病から救うこともあります。

 

女の勘はいつもとは違う何かを察する力であり、観察力です。

それが女の勘が働く理由となります。

 

 

●女の勘は男の浮気や不実を見抜くために能力ではない

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女の勘は「いつもとは違う」という事実に即したうえで「こうかもしれない」と想像します。

 

その結果の1つとして男の浮気を見破ることがあるだけです。それを殊更に取り上げることで男性の浮気を抑制しようとする脅しのような効果も期待しているのでしょう。

 

実際に、知っている相手であればあるほど、女の勘が発動する可能性は高くなり、的中率も上がります。相手のことを良く知っていれば行動パターンは推測できるので、その推測が当たりやすくなるのです。

 

逆に、相手のことを良く知らなければ女の勘は全然働きません。「いつも」という前提条件がないために勘が働く余地がないからです。

 

あるいは、男性が「いつも」を演出する力が強い場合も女の勘が機能しません。女性に対して日常を変わらずに演じることができれば、女性が浮気を見抜くことは難しく、見抜けたとしても長い時間がかかるでしょう。

 

女の勘が男の不誠実や裏切りを見抜く能力に特化していません。単に「いつもとは違う」を見抜く力にすぎないため、男性に騙される女性が後を絶たないのです。

 

 

●女の勘は男も持っていて、成長させることができる

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ちなみに、女の勘=観察力なので、男性も同様の能力を持つことができます。

女性限定の能力ではなく、男性にも同じ力は備わっています。

 

そして、観察力は成長させることができます。

 

仕事でも同じようなことが起こります。初めてやる仕事の場合、やり方を覚えるので精いっぱいとなるでしょう。マニュアルを読んだり周りの人の力を借りながら仕事をしていく中で少しずつ仕事に対する熟練度を高めていきます。

 

そしてある程度の期間に渡って同じ仕事を継続していると、「今回の事案は注意しないと予想外のトラブルに見舞われるかもしれない」とか「この件は裏にかなり大きな問題を抱えている案件だな」などが何となくわかるようになります。力の入れどころや勘所がわかってくるからです。

 

子育てでも同じで、初めての子育ては右も左もわからずにあたふたするものですが、2人目、

3人目となると余裕をもって育てることができるようになります。この泣き方はミルクだな、おむつだな、など子供の求めるものがわかるようになります。

 

仕事や子育てに限らず、私たちは一つのことに対する経験を積んで辱連弩を高めることによって、初心者やまだまだ未熟な人には見えないものが見えるようになります。これが観察力であり、女の勘と呼ばれる力と似たものです。

 

 

●女の勘だけが取り上げられる理由

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いわゆる女の勘は観察力であり、それは性別に関係なく持つことができる能力です。

では、どうして「女の勘」女性だけに特化したような印象を持ってしまうのでしょうか。

 

それは女性が男性に比べると人間に興味があるからです。

 

女性は男性より人と話をすること、コミュニケーションを取る事に長けていて、男性より会コミュニケーションが好きな傾向にあります。好きだからこそ多くの人とコミュニケーションを取ります。

 

女性は男性に比べると人に興味を持っている傾向にあるので話すことが大好きです。コミュニケーションにたくさんの時間を使うので人に対する観察力が磨かれていきます、その能力が男性の浮気を見抜くという、男性から見るととんでもない能力を持っているように見えるのです。

 

一方の男性は、女性に比べると人ではないものに熱中する傾向にあります。

世界の偉人を見ても一つの発明に人生の全てを注いだ男性たちは数多く存在します。

そして観察力は時間をかけたもの、好きなものに対して働く傾向にあります。

 

男の勘は人ではなく物事や発明など「人ではない何か」に注がれるのです。

それを表現する時、「仕事熱心」「趣味に没頭する」などと表現されているに過ぎません。

 

男性も女性も観察力という点では同じような能力を持っています。

ただ単に、それを言い表す言葉が違うだけなのです。