お金のことを考えるうえで見逃せないことが、老後の問題です。
老後は仕事をしなくなる、できなくなるので収入減が限られてしまいます。
その収入減として非常に重要なものが年金です。
日本の年金制度は非常に大きな問題を抱えています。
年金制度破綻してしまうかもしれないから年金を払いこと自体に疑問を投げかける人もいます。
しかし、現実問題として、年金制度は今でもなお良い仕組みであることに変わりはありません。この制度を民間保険会社が提供することはほぼ不可能なくらいに高水準なのです。
結論としては、年金制度は個人が賢く利用する必要があります。
年金制度に頼りきりになる事も、あるいは年金制度を完全に無視することも良い選択とは言えません。
●老齢年金は死ぬまでもらえる老後の重要な収入源
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年金制度は強制加入です。
特に全労働人口の80%を占めるサラリーマンは年金の支払いから逃れることはできません。
毎月の給与明細から引かれる金額を見て、ため息をついている人も多いかもしれません。
しかし、逆に考えてみてはいかがでしょうか。
国は老齢年金という形で、私たちがある一定の年齢からは、私たちが死ぬまでお金を払い続けてくれます。平均寿命が伸び続け、長く生き続けること自体がお金の問題を大きくしかねない状況において、期間無制限でお金を支給してくれる年金制度は非常に有効活用できる制度です。
また、老齢年金は物価の変動に合わせて支給額を変動する仕組みを持っています。
このような方式は、民間保険会社では絶対に提供することができません。加入者が長生きすればするほど給付金という形で利益を失う保険を実施することは不可能なのです。
このように考えると、日本国は年金制度というとても素晴らしい制度を提供してくれているのです。
そして、年金は単に年を取ってからの給付だけではありません。
●障害年金と遺族年金も重要な補償
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年金制度で注目されるのは老齢年金と呼ばれる年金で、現在では65歳になると受け取れる年金です。
しかし、年金制度は老齢年金だけではなく、以下のように様々な年金の種類があります。
老齢年金:65歳になったら受け取れる
障害年金:病気や怪我などで所定の状態になったら受け取れる
遺族年金:生計を維持している人が死亡した時、配偶者または子が受け取れる
*上記以外にも年金制度による支給はあります
支給要件は細かく設定されていますので、実際に莉王できるかどうかはあなたの状況に合わせて確かめる必要となりますが、想像以上に手厚い制度です。
障害年金や遺族年金はほとんどの人がお世話になる事はありませんが、あると本当に助かる制度です。これに相当する補償を民間保険で対応することは保険自体が存在しないか、保険はあっても契約をためらうほどの高額な保険料が必要になるでしょう。
老齢年金、障害年金、遺族年金の3点セット+αの保険がセットとなっているのが年金制度なのです。
●年金制度も1つの資産運用と考える
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以上、年金制度について軽く触れてきました。
老後の生活費を考えるうえでは、年金だけに頼った人生設計は良い方法ではありません。
現在でも6割の人が、老後は年金以外に収入がない状態になっています。
これは現在の年金受給者は、人生が80年以上になる事を想定していなかったことが理由です。老後は働かない、働けないため、彼らの収入が増える見込みはほとんどありません。若い世代は同じ状態にならないように注意する必要があります。
だからと言って年金を全否定するのも愚かです。先ほどお話ししたように、年金制度は「老齢年金」「遺族年金」「障害年金」の3本柱から成り立っています。これだけの補償を受けられることを考えると年金の支払額は非常に低コストになります。
また、年金制度は税金も含めて運用されています。あなたが年金を無視すると税金の払い損となってしまいます。
さらにサラリーマンは給与天引きシステムによって、年金の支払いから逃れることはほぼ不可能です。勤め人は事実上、年金の支払いを拒否することはできないようになっているのです。
結局、年金制度で受け取れるお金はきちんと受け取りつつ、年金だけでは賄いきれない部分はあなたの努力で補うというバランスを取っていくことが最善となります。
国の年金制度もらえる金額を前提に、自分の老後資産計画に組み入れ、複数の柱のひとつとして利用する感覚を持つと年金制度は決して悪いものではなくなります。保険機能までついている事を考えると効果的な保険に加入しているようなものです。
年金はあなたが生きている限りずっと受け取り続けられる権利です。このような仕組みは民間企業では絶対に提供できません。
長寿になればなるほど年金から受けられる恩恵は大きくなるのですから、これを活用しない手はありません。
国の制度は個人が賢く利用してしまいましょう。
強制加入させられていやいや金を払わされていると考えるのではなく、保険機能を兼ね備えた資産運用をしてもらっていると考えるほうが賢いやり方です。