一人目のパートナーは、年下の優しい人だった
優しい人だと思っていた
顔立ちは俳優の坂口健太郎、骨格が似ると声も似るのか声も似ていて
少し物足りないけれど、結婚するなら
こういう人なのだろうと思っていた
結婚して、まもなく長男くんを授かり、一変した
つわりで苦しいのに「わざとらしい」と言う
胎動が嬉しくて産着を買えば「まだ早い、生まれてくるかも分からないのに」と言う
蛍光灯が切れても変えてくれず、脚立に登って蛍光灯を変えた妊娠8ヶ月
買い物はちょこちょこ行くなと言われ、両手に荷物の週1回の買い出し
でも、出産したら、めちゃくちゃ優しくなった
それは、彼の両親が初孫誕生に異常なほど喜んだからである
義母には「あなたは子育てできないと思うから、わたしがみます」と言われ
それがきっかけで、彼との両親との交流はほとんど無くなった
それでも完全に疎遠になるわけにはいかず、たまに会うと
あ〜しろ、こ〜しろと義母に何かと細かく言われる始末
彼は仕事もまだ軌道にのる前でしたから
ストレスのはけ口は、どうしても
わたしに向かう
それを義母も一緒になって、息子の肩を持ち
わたしへ向けてくる
それでも、若かったから、純粋に彼を愛していた
何よりも「家庭」を持てたことが嬉しくて
それでも、幸せだと思っていた