![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190814/10/pironkochan/ea/53/j/o0500033414535129033.jpg?caw=800)
「お前、オズワルドにされるぞ!」
杜の都・仙台で行われた、野党初となる金田首相の凱旋パレード。
その真っ只中、数年ぶりに大学時代の友人・森田森吾(吉岡秀隆)に呼び出された青柳雅春(堺雅人)。
「逃げろ!とにかく逃げて、生きろ!」
と、何か様子のおかしかった森田から突然、忠告を受ける青柳。
どこかで大きな爆発音がしたかと思ったら、どうやら首相の乗っていたクルマが爆発したようで、それも束の間、なぜかすぐに駆けつけた警察官2人は躊躇なく青柳に発砲をしてきた。
そして、突然爆発したクルマの中であっけなく森田は死んでしまう。。。
青柳は、反射的に地面を蹴り、訳が分からないまま仙台の街中へと走り出した・・・
突然、首相暗殺者として、指名手配された青柳。
なぜ、彼は犯人にされたのか・・・
そして、果たして彼は逃げ延びれるのか・・・
原作はあの伊坂幸太郎、監督は「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」に続いて中村義洋。
伊坂さんの作品は主なものはだいたい読みましたが、この作品は未読でした。
ですから、原作よりも先に映画を観たことになりましたね。
この作品はオール仙台ロケが行われたということで、以前一度だけ訪れた仙台の街並み、知ってる所がチラと映ったのはうれしいですね。
さて、平凡な宅配便ドライバーだった青柳。
経歴と言えば、2年前にたまたま荷物を届けに行った先が女性アイドル宅で、そこで強盗からアイドルを助け出し、ワイドショーに取り上げられたことくらい。
そんな彼が首相暗殺犯とされ逃亡してる間にも、彼が暗殺現場近くにいたという目撃情報、暗殺の爆弾に使われたラジコンヘリを専門店で購入する防犯ビデオの映像などが公開され、次々と犯人だという「でっち上げの証拠」がでてくる。
かつて、ヒーロー視されていた男が、実は凶悪犯だったという筋書き。
自分の知らないところで、大きな権力が自分を陥れようとしていることに気づく彼。
伊坂作品にはこういった、自分に襲いかかる理不尽な権力や暴力、それに対する主人公の姿を描いた作品が多いですね。
そういった逃亡劇にプラス、過去の大学時代の出来ごとが交互に映し出され、非常にテンポのいい作品でした。
理不尽な運命に突き落とされながらも逃げ延びた青柳に、そしてこの作品にも「よくできました」と言いたいですね。
2時間20分はあっという間でした。 ★★★
これは早く原作も読みたいです。。