これは1860年当時、初のオーストラリア大陸中央部を踏査し、大陸縦断ルートを発見した探検隊のノンフィクション作品です。
 
作者はアラン・ムーアヘッドという方。
 
ヨーロッパ人たちによってオーストラリア大陸が発見された時、当初は大陸南東側のシドニー、メルボルン、アデレードといった都市から発達していったオーストラリア。
 
海からの測量等で大陸の大きさ・形はほぼ分かってたそうですが。
 
人々は、「果たして大陸の真ん中はどうなってるんだ?」、との大きな疑問・興味を抱き。
 
「真ん中には海がある!」といった人々もいれば、「鉱山がある」、「緑豊かな牧草地がある」と、皆が希望を抱いていた。。。
 
当時未知の空白地帯だった大陸中央部を踏査し、大陸縦断ルートを発見すべく集められた探検隊。
 
ゴールドラッシュを経て、豊かな自然を背景に母国英国をもしのぐ繁栄をしつつある当時、メルボルン市や有力者が発起して、南から大陸北側のカーペンタリア湾を目指す、大陸縦断の探検隊を組織したのであった。
 
この書は、初の大陸縦断に成功したその探検隊と、隊長始め多くの犠牲者を出したその過酷な旅、そして待ち受ける悲劇を描いた作品です。
 
また、当時のオーストラリア社会の持つパワー、時代背景まで細かく描かれています。

私としては珍しい作品ですが、新婚旅行で行ったオーストラリア・大陸内部のエアーズロックを思い出し、手に取りました。