幼い頃に無茶苦茶な父に捨てられ、幼少期に生き別れた兄・祐太（阿部サダヲ）と弟・祐介（瑛太）。
彼らは互いの顔も名前も知らずに成長していった。
兄の祐太は東京の下町、善人通り商店街で「デリカの山ちゃん」という総菜屋を営む夫婦に愛情いっぱいに育てられた。
今では店を継ぎ、ハムカツを名物に「山ちゃん」を行列ができるほどの人気店にまで成長させた。。
また、祐太はその恩返しとばかりによく働き、商店街の住人たちは何か困ったことがあれば祐太に頼み、祐太もいやな顔一つせず引き受けていた。
一方、弟の祐介は苦難の人生を生き抜く術として笑いを身につけ、やがて赤の他人の金城大介（塚本高史）とコンビを組み、兄弟漫才師「金城ブラザーズ」として売り出し、人気芸人の一員となる。
そんなある日、１０年以上音信不通だった「山ちゃん」の初代店主夫婦の一人娘の徹子（竹内結子）が突然帰って来た。
デブでブサイクだった徹子は、明らかにワケありな大変貌を遂げ、見違える美人になっていた。
しかも、幼い２人の子供を連れていた。。。
そんな事情も胸に仕舞い込み、祐太は徹子にプロポーズをし、ほどなく２人は結婚することになった。
しかし平穏な日々も束の間、、「金城ブラザーズ」の祐介がテレビのリポーターとして店にやってきたことから、祐介が実の弟であることが判明する・・・
果たして、祐太と祐介の運命の行方は・・・
あの宮藤官九郎が脚本を手掛け、初のホームドラマに挑戦した映画。
辛い過去がありながらも過剰なまでに「お人好し」で「いい人」の阿部サダヲ演じる祐太。
ほんとは根クラなお笑い芸人の弟。
ブサイクだったがワケありの末、いい女になった妻。
みんな本来とは正反対の生き方をしてる３人をはじめ、家族の笑いと涙を描いた作品です。
ほんとはとんでもない悲劇を、阿部サダヲの演技が笑いを誘う一方、後半の兄弟の雪解け模様が泣かせます。。★★★